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三菱東京UFJ、グループ構造改革が課題 三毛新体制、問われる調整力

6/14(水) 7:55配信

産経新聞

 ■行名変更 旧三菱銀OB暗躍

 メガバンク最大手の三菱東京UFJ銀行の頭取に、三毛兼承副頭取が14日付で就任する。体調不良の小山田隆頭取から引き継ぐ形だが、就任からわずか1年余りでの“異例”の交代劇だけに、同行内では「小山田氏が社内外の調整に疲弊した」との見方が根強い。三毛氏は山積した課題を抱えたままの船出となる。

 「重責だが全身全霊を傾けたい」

 三毛氏は先月24日の就任会見でこう語った。国内営業やシステム部門、海外現地法人トップなど多様な経歴を持つ三毛氏にとって、まず課題となるのはグループの構造改革だ。

 超低金利の長期化など銀行を取り巻く経営環境は厳しい。三菱東京UFJ銀は来年4月に、グループの三菱UFJ信託銀行の企業向け融資部門を取り込む構造改革を進める。あわせてデジタル戦略の強化や国内外の店舗網の見直しにも着手するが、こうした構造改革をうまく軌道に乗せられるかが課題だ。

 そこで、問題となるのがグループ内の軋轢(あつれき)に対する「調整能力」だ。三菱UFJ信託銀との事業統合は、持ち株会社の三菱UFJフィナンシャル・グループの平野信行社長がグループ内の抵抗を振り切って推進したものだ。小山田氏は急進的な改革路線への対応に苦慮していたとの声もある。

 同様に来年4月には「三菱東京UFJ銀行」から「三菱UFJ銀行」に行名も変更するが、名称決定には旧三菱銀の有力OBが“暗躍”したといわれる。いったんは「MUFG銀行」に名称が決まっていたが、名門「三菱」の看板を外すことに対し、旧三菱銀OBが強く抵抗した。ここでも、小山田氏は最後まで調整に追われたという。

 旧三菱銀の有力OBは、頭取経験者らを中心に「相談役」や「顧問」など経営への影響力が大きい。このため、金融庁も経営陣による意思決定の阻害要因として問題視しているという。三毛氏が平野氏と良好な関係を作るとともに、グループや監督官庁との調整をいかに円滑に進めるか。行内の混乱収拾に向け、新頭取のかじ取りが問われる。(飯田耕司)

最終更新:6/14(水) 8:46
産経新聞