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<共謀罪>委員会省略し強行 法案成立へ

6/14(水) 23:38配信

毎日新聞

 自民、公明両党は14日夜、「共謀罪」の構成要件を改めて「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案に関し、参院法務委員会での採決を省略する「中間報告」の手続きを取る動議を参院本会議に出した。野党が提出した内閣不信任決議案の衆院本会議での審議は15日未明にずれ込み、徹夜の攻防となる見通しだ。与党は改めて参院本会議を開き、動議可決後の同日午前に同改正案を可決、成立させる。【高橋恵子】

【共謀罪への反対集会で声を上げる人たち】

 ◇会期延長なしで調整

 与党は性犯罪厳罰化のための刑法改正案も16日までに参院本会議で可決、成立させる方針で、18日までの国会会期を延長せずに閉会する調整を始めた。

 委員会での討論や採決を省略する中間報告は異例。学校法人「加計(かけ)学園」を巡る文書の問題で文部科学省が再調査に追い込まれ、野党が攻勢を強める中で安倍政権は早期の国会閉会を優先する強行策をとった。

 中間報告は2009年の改正臓器移植法以来。与野党対決法案では、第1次安倍政権下の07年に改正国家公務員法で行われて以来10年ぶり。野党議員の委員長が採決に応じない場合に行うのが通例で、与党議員(公明)が委員長を務める現在の法務委での中間報告は異例だ。23日告示の東京都議選を重視する公明党は委員会採決時の混乱を懸念しており、中間報告を容認した。

 中間報告は、自民党の松山政司参院国対委員長が民進党の榛葉賀津也参院国対委員長に伝達。松山氏は、13日の法務委で野党の質問中に民進党などが金田勝年法相の問責決議案を提出して質疑が中断されたことを挙げ、「審議を続ける状況にない」と伝えた。

 14日夕の参院議院運営委員会に野党議員約30人が詰めかけ、山本順三議院運営委員長(自民)に「参院の死だ」などの言葉を浴びせ騒然となった。その後の14日夜の参院本会議で、金田氏の問責決議案と、山本氏の解任決議案が否決された。

 民進、共産、自由、社民の野党4党は、参院での中間報告の手続きが終わる前に内閣不信任決議案を衆院に提出し、参院本会議を中断させた。提出後、民進党の山井和則国対委員長は記者団に「本会議で直接採決する暴挙は議会制民主主義の否定で、与党の究極の審議拒否だ」と強調した。与党は不信任案を速やかに否決する構えだが、組織犯罪処罰法案の成立は、15日朝以降にずれ込む見通しだ。

最終更新:6/15(木) 1:14
毎日新聞