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池内博之、無骨な俳優人生 ジャッキー・チェンとの本格アクションに感慨

6/16(金) 7:00配信

オリコン

 1998年放送のドラマ『GTO』で反町隆史(43)演じる主人公・鬼塚英吉に、鋭い眼光を向けていた村井国雄を演じてから約20年。俳優・池内博之(40)は、世界的大スターのジャッキー・チェン(63)と対峙していた。きょう16日公開の映画『レイルロード・タイガー』で重要な役どころを演じた池内に、ジャッキーとの共演、本格アクション初挑戦の感想、アジア進出の意図など、デビュー20周年を迎えた今に迫った。

【写真】ジャッキーから誕生日を祝福された池内博之

■ジャッキー流の心配りを体感 アクションシーン直前にもらった“助言”で開眼

 第二次世界大戦下の中国が舞台となった同作。ジャッキー演じるマー・ユエンが鉄道による日本軍への物資支援を妨害しようとゲリラ隊「鉄道遊撃隊」を結成し、池内演じる在中日本軍の憲兵隊長の山口が、遊撃隊の計画を阻止しようと試みる。そんな両者の攻防が、本格的なアクションとコメディーをかけ合わせた形で描かれる。子どもの頃から、テレビで見ていた“ヒーロー”との共演に、池内も胸が躍ったという。「ジャッキー映画を見て育ってきて、学校で『酔拳』ごっことかも流行っていたので、参加できるのはすごくうれしかったです」。

 撮影は、一昨年の10月末から12月末まで中国の遼寧省にて気温“マイナス20度”という過酷な環境の中で敢行。凍てつく現場が、ジャッキー流の心配りで温かい雰囲気に包まれた。「すごく雰囲気が良かった。みんながジャッキーさんを慕って、先頭についていくという感じでした。ジャッキーさんも周りの人たちに対して、ものすごく気を遣う方で、何かある度に『大丈夫、寒くない?』とか話しかけてくれていました」。ジャッキーとの本格的なアクションをするにあたり、撮影に入る前にジャッキーが池内にささやいた。

 「撮影初日からアクションシーンだったんですが、その前に『テンポ感を大事にしてほしい』と言ってくれた。アクションって実際に相手に当てたりもするのですが、距離感や痛そうに見えて痛くないっていう見せ方が必要なので、その辺の加減とかもアドバイスしていただきました。アクション監督の方もこだわってやってくれていたので、こっちも熱くなってOKが出ても『いや、もう1回!』みたいなこともありました(笑)」。

■アジア圏への進出「怖さなかった」 俳優デビュー20周年で「昔より貪欲に…」

 池内がサラリと話してくれるので、ついつい忘れてしまいがちだが、実際に映像を見てみると見事なアクションと、どんな逆境であっても這い上がってくる姿はまさに圧巻。本人に感想を伝えると謙そんしながらも、今回の撮影中に手応えを感じた瞬間をうれしそうに明かしてくれた。「ジャッキーさんとのあるアクションシーンでは、長回しで撮ったのですが、2回目くらいでOKが出たことがあって、あのジャッキーさんも『オー!』って喜んでくれた。そのやりとり自体がけっこう長かったこともあったし、アクションは役者さん同士の呼吸がとても大事だから、その瞬間はやっぱりうれしかったですね」。

 2008年公開の香港映画『イップ・マン 序章』でドニー・イェン(53)との共演以降、アジア圏にも活動の拠点を広げていった池内。漠然と海外作品への出演を考えていた時期だったため、まさに渡りに船のチャンスだった。「本当にレベルが高くて大変だったんですが、結果的にいい作品になって、ちゃんと賞も取れましたし、それが次につながっていったので良かったです」。モデル時代の“経験”も活きて、未知の場所へ飛び込む覚悟を決めた。「20代前半にモデルをやっていた頃に、香港にひとりで『事務所入れてください』って言って、そこで仕事していたりしたことがあったので、行くことに怖さはなかったです」。

 アジア進出10年目という節目で、ジャッキーと初共演。ジョン・ウー監督(71)、福山雅治(48)出演の香港・中国合作の超大型サスペンスアクション『追捕-MANHUNT-』や中国映画2作品への出演を控える。「今回の作品が終わった頃から、中国語の勉強も再開して、ピンインを覚えるとだいぶラクになりました。片言ながら会話もできるようになって、現場にいても少しずつコミュニケーションを取っています。まだ、僕はアジアの作品にそんなにたくさん出ている訳ではないので、これからもっといい出会いがあればうれしいです」。

 1997年の連続ドラマ『告白』(日本テレビ)で俳優デビューしてから今年で20周年。これまでの歩みについて、ゆっくりと考えながら自身の“変化”を打ち明けてくれた。「うーん、けっこう貪欲になってきたかなっていう気がしますね。昔はそんなこと考えてなかったですが、今はこうしてアジアの作品に出させていただいたりする中で、その気持ちは強くなってきています。変わっていないことですか? ひとつの作品に対してエネルギーを最大限注いでいく。それが小さい役でも大きい役でも、そんなの関係なくっていうことですね」。

 醸し出すオーラ、柔らかい物腰の中にも確かに存在する信念、そして演技…まさに「無骨」という言葉がよく似合う男・池内博之の俳優人生は“不惑”の歳を迎えて、ますます円熟味が増している。

最終更新:6/16(金) 7:00
オリコン