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「父の日」商戦の売り場で驚き 女子が支える「加熱式たばこ」グッズ市場

6/14(水) 11:11配信

qBiz 西日本新聞経済電子版

 受動喫煙対策の議論が進む中、火を使わない加熱式たばこの人気に乗り、関連グッズの売り上げも好調らしい。福岡市・天神の雑貨店、「雑貨館インキューブ天神店」と「天神ロフト」に最近登場したコーナーはともに「なかなかの好評」(両店)とか。しかし売り場を訪れて驚いた。「父の日」(6月18日)の商戦絡みなのに、何となく女性層を狙ったような品ぞろえなのだ。

 ロフトは1階喫煙具売り場近くに「IQOS(アイコス)アクセサリー」のコーナーを設けた。アイコスと言えば米フィリップモリス社の加熱式たばこ。専用たばこを挿入するホルダーと、その収納を兼ねた充電器がセットになっている。コーナーには充電器を丸ごと収めるケースが何種類も並ぶが、赤やピンク、リボン柄、猫のイラスト入り…といった「かわいい系」が目立つ。

 さらに目を引くのは充電器本体に貼るシール。香水ボトルやヒョウ柄、龍などの和柄などが豊富にそろい、広報の岩崎弥生さんは「スマホと同じ感覚でアイコスをデコる女子、増えています」。

「女性ファンもしっかり」

 インキューブもアイコス関連グッズを展開。4階ステーショナリー雑貨売り場の一角にシリコンや合皮、プラスチック製の各種ケースがそろうが、際立つのはやはり女性好みのデザイン。グッズが「父の日」コーナーの目玉であるにもかかわらず、だ。

 両店とも、女性客から要望が相次いだのを受け、昨秋からコーナー開設を準備したという。アイコスの市場を女性がどれだけ支えているのか。福岡市・大名の「IQOSストア福岡」に聞くと、ストアマネージャー深掘隆志さんからこんな答えが返ってきた。

 「ユーザーの大半は男性ですが、女性ファンもしっかり。火を使わないので、臭いの元になるタールが発生せず、歯がヤニで汚れる心配もない点で歓迎されています」

国内初の専門店で関連グッズも販売

 日本たばこ産業(JT)の加熱式たばこ「プルーム・テック」も忘れてはいけない。福岡はJTがプルーム・テックを全国で唯一販売している地域で、いわば加熱式の激戦区。JT九州支社(福岡市)によると、同市博多区の複合商業施設「キャナルシティ博多」に開設した国内初の専門店で関連グッズも販売。たばこ葉を燃焼させずに加熱するボールペン大の本体や、たばこカプセルを収納するケース、デコレートシールなどをそろえ、女性の人気を集めているという。

 私は紙巻き派の喫煙者。受動喫煙対策強化の論議に触れるたび「ますます肩身が狭くなるばかり」と嘆きたくなるが、加熱式の市場に目を向けると、何となく勝手が違うようだ。議論では加熱式を巡る対応も争点。女性たちが楽しそうに市場を盛り上げ、議論でも柔軟な視点で意見を寄せ合ってくれるのではないか。雑貨店の棚に並ぶカラフルなグッズを眺めると、そんな予感がする。

西日本新聞社