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高岡の空き家、学生が再生 借りてシェアハウスに

6/14(水) 5:00配信

北日本新聞

■自分好みにDIY/地域活気づけ

 高岡市中心部で空き家の増加が問題となる中、学生が借りて自ら修繕し、シェアハウスに転用する動きが広がっている。身の回りの物を手作りするDIYに興味を持つ若者が増えていることが背景にあり、自分好みの部屋に改装できると好評だ。受け入れる住民側も空き家が解消されるだけでなく、若者の居住で地域が活気づくと歓迎している。(高岡支社編集部・熊谷浩二)

 高岡市の空き家率は2013年が14・7%で、県内平均の12・8%や全国平均の13・5%を上回る。特に市中心部は狭い路地や駐車場の確保がネックとなり、転出者が増えている。

 高岡駅から徒歩15分ほどの距離にある博労町の空き家は、築40年以上の木造平屋建て。富山大芸術文化学部2年の阿部真弓さん(20)が学生や若者らが共同生活するシェアハウスとして改修を進めている。天井板を取り払って梁(はり)や屋根板を見せる作業を進めており、「開放的でおしゃれな空間にしたい」と完成イメージを思い描く。

 阿部さんは千葉県出身。昨年春、市内で空き家のリフォームを体験するワークショップに参加し、DIYに興味を持った。大学で木工を専攻していることから、自ら空き家再生に挑戦したいという思いが高まり、博労町自治会(川口宏会長)を通じて今回の物件を紹介してもらった。川口会長は「町内に若い人が増えるのは大歓迎。納涼祭にも顔を出してほしい」と交流を楽しみにする。

 平米小学校(本町)近くにも空き家を改修した木造2階建てのシェアハウスがある。借り主は島根県出身で同学部3年の金子佳樹さん(22)。畳敷きの和室を洋間に作り替え、昨年6月から住み始めた。広い一軒家ならではの長所を生かし、学生が創作活動に打ち込めるアトリエを開設する構想を持つ。

 本町では空き家を素泊まりできるゲストハウスに改修した事例もある。町家体験型施設「ほんまちの家」として2014年にオープンし、宿泊目的の観光客や空き家活用に興味のある学生が出入りする。

 地元の仲町一丁目自治会(近藤康広会長)は一昨年、ゲストハウスの管理人を務める東京工業大大学院博士課程4年の加納亮介さん(27)と協力して、約20年ぶりに夏祭りを復活させた。住民交流を深めるきっかけとなり、今年も8月に開催予定だ。

 近藤会長は「学生たちの行動力に触発され、地域行事に関心を持つ住民が増えた」と話す。空き家が若者の受け皿となることで元々の住民が刺激を受け、共にまちづくりを進める好循環が生まれている。

北日本新聞社

最終更新:6/14(水) 5:00
北日本新聞