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半世紀前の火災が、今も燃え続ける…ゴーストタウンが伝える「教え」 地下から煙、郵便番号も抹消

6/16(金) 7:00配信

withnews

 ロンドンで起きた高層住宅の火災では、消火が追いつかず逃げ遅れた人が多数、取り残される惨事になりました。一方、アメリカには半世紀以上、燃え続けている火事があります。1962年に出火してから、ずっと燃えています。ペンシルベニア州のセントラリア。かつては炭鉱の町として栄えましたが、現在の住民は8人。いったい、何があったのでしょうか? 現地の地質学者に聞きました。

【画像】ゴーストタウンと化したセントラリア 地中からは今も煙が……

長年、セントラリアの火事に関わる専門家

 話を聞いたのは、「ペンシルベニア州廃坑再生機構環境保護局」の専門地質学者、ティモシー・オルタレス(Timothy Altares)さんです。

 オルタレスさんは長年、専門家としてセントラリアの問題に関わってきました。

原因はゴミ集積所

 セントラリアはペンシルベニア州コロンビア郡の町で、19世紀後半から良質な無煙炭の産地として栄えました。面積は約0.6平方キロメートルで、最盛期には2700人が住んでいました。

 ところが、1962年5月に町の様子を一変させる出来事が起きます。

 セントラリアのゴミ集積所で、清掃員がゴミに火を付けたところ火災が発生。このゴミ集積所は、閉鎖された炭鉱を埋め立てた上に作られたものだったため、火は地下まで燃え広がり、やがて鎮火が不可能になりました。

 メモリアルデー(戦没将兵追悼記念日)の直前のことでした。

現在も8人が住み続ける

 出火してからしばらくは人が住み続けていましたが、1980年代、環境汚染や健康への影響を考え、連邦政府による退去勧告が出されました。そして、連邦政府は4200万ドルをかけて、地元の土地や建物を買収しました。

 それでも少数の住民は移住をせず、2010年のアメリカの国勢調査では、10人の住民が確認されています。

 オルタレスさんによると、2017年現在も5世帯8人が生活しているそうです。
 
 住民が生きているかぎり、土地や建物の使用権を持ち続けるという合意書を、州政府と町は結んでいるそうです。ただし、120日間、町にいなければ、その権利は失効します。

 町内には、5世帯が生活している家のほかに、町のシンボルである庁舎の建物も保存されているそうです。

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最終更新:6/16(金) 7:00
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