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外国人誘客へ対応強化 潮来市「あやめまつり」

6/15(木) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

潮来市は、外国人観光客の誘客に向けた取り組みを加速させている。25日まで開催中の「水郷潮来あやめまつり」で、観光PRを担う「あやめ娘」に同市の英語指導助手(ALT)2人を採用し、外国人来場者のおもてなしを強化。昨年度、市産業観光課内に設けた国際観光グループを軸に、海外のツアー会社に団体客の誘致を働き掛けているほか、4カ国語に対応したホームページを設けてアピールしている。観光協会や商工会も外国人観光客の接客に工夫を凝らすなど、国際観光都市を目指して一丸となっている。

■「魅力伝えたい」

市の一大イベントである今年のあやめまつり。紺色の浴衣を着て流ちょうな英語で来場者を案内している「あやめ娘」の2人は、中学校に勤務するALT。外国人来場者への対応を強化しようと市が2年前から依頼し、今年は2人に増員した。外国人客だけでなく日本人客からも人気という。

米ニューヨーク出身で3年目のダーバリ・ワーファさん(34)は「潮来はとても日本らしさがあるまち。多くの外国人に魅力を伝えたい」。同カリフォルニア州出身で今年採用されたワーグナー・エミリーさん(28)は「このような仕事ができて幸せ。外国の人たちに潮来の魅力を知ってほしい」と話した。

「まつり」に合わせ、地元観光協会は市内でお薦めの飲食店などを紹介する英語版「水郷潮来ぐるめぐり手帳」を作った。ホテルやタクシー、飲食店は英語と台湾語、タイ語、ベトナム語に対応した「指差し会話帳」の活用を本格的に始めた。また、「道の駅いたこ」は2年前に県内の道の駅で初めて免税店を導入し、人気を博している。

■個人旅行者

「東京、富士山から大阪、京都へ向かう『ゴールデンルート』のパッケージ商品ではなく、FIT(個人旅行者)が地方を選んで来てくれる時代」

市産業観光課国際観光グループの職員たちは、この約1年、タイのツアー会社にFIT用の企画を提案するなど、東南アジアの旅行客呼び込みに向けて活発に働き掛けてきた。成田空港から東関東自動車道経由で約30分の距離に位置することから、「茨城県の玄関口」と強調して売り込む。

2020年の東京五輪・パラリンピック期間中に来日する外国人観光客の誘客も視野に、市の公式ホームページとは別に、4カ国語に対応した観光PR用のホームページを開設した。ドメイン(インターネット上の住所)を取得し、海外からも検索しやすいよう工夫した。

■「和の文化」

国際観光グループの担当者は「潮来の観光は『和の文化』。潮来の日本的な文化を再び見つめ直し、海外に発信することに力を入れている。着実に外国人客は増えている。それが地元の方たちの利益となるようにすることが大事」という。

さらに市は、近隣の鹿嶋市や千葉県香取市と「水郷三都」として、観光振興で連携。広域で一体的な観光をアピールし、滞在時間を延ばして宿泊型観光につなげる狙い。

原浩道潮来市長も観光エリア拡大へ、毎年80万人の観光客が訪れるあやめまつりを「鹿行全体に広がる広域的なおまつりにしたい」と力を込める。 (三次豪)

茨城新聞社