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<東電次期社長>電力再編へ新組織 新規事業を検討

6/15(木) 2:00配信

毎日新聞

 東京電力ホールディングス(HD)の小早川智明・次期社長が毎日新聞など報道各社のインタビューに応じ、他社との再編や統合を目指して提携を加速するため、新規事業を検討する組織を新設する考えを示した。小早川氏は次期会長の川村隆・日立製作所名誉会長と共に東電の収益力向上に取り組む。ただ、新たな再建計画では収益力向上のために再編・統合を掲げているものの、他社は及び腰で先行きは険しそうだ。【片平知宏】

 5月に政府から認定された東電HDの新再建計画では、収益性向上策として、2020年代初頭に送配電事業を他社と共同で行うことや、原発事業の再編を挙げた。しかし、送配電事業は関西、中部、北陸の3電力が効率化のため連携することで合意したと6月2日に発表しており、東電の提携相手探しはハードルが上がった格好だ。

 原発・送配電での他社との提携について、小早川氏は「(協業で)新しい価値が生まれる、ウィンウィン(互恵)の関係がないと成立しない」と述べ、新規事業提案のための組織を作って、相手に利点を示すことが必要との考えを示した。

 また、原子力規制委員会が安全審査中の柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)については、再稼働すれば1基で年1000億円の収益改善効果があるとされ、東電が収益性向上の頼みとしている。同原発を巡っては東北電力との再編・統合により早期再稼働を目指す構想も経済産業省などにあるが、東北電力の原田宏哉社長が「(原発事業で)他社との連携、関与は全く念頭にない」と述べるなど他社は東電との提携に二の足を踏んでいる。

 この点について小早川氏は「(再稼働のための)再編・統合は考えていない。再稼働ありきではなく、安全最優先、地元理解を含めきちんとやっていきたい」と述べ、東電単独で再稼働を目指す方針を明らかにした。

 さらに、柏崎刈羽原発の免震重要棟の耐震性を東電が過大説明していた問題については「社内の技術者と地元理解を進める事務方との間に考え方の溝があるように感じる。組織の縦割り、閉鎖性の打破が必要」との考えを示した。

 ◇東電HDが新再建計画で示した課題◇

・2020年代初頭に送配電事業で他社と共同事業

・原発事業でも他社と再編・統合を探る

・今秋、原発・送配電事業の再編に向けた日程・募集要件を策定

・柏崎刈羽原発を再稼働し、収益性向上

・年間約5000億円の事故対応費確保

最終更新:6/15(木) 2:00
毎日新聞

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