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「栄養ドリンク」各社相次ぎてこ入れ、姿消すかつてのキャッチコピー

6/16(金) 8:15配信

SankeiBiz

 製薬各社が、新商品投入などで一般用医薬品や栄養ドリンク剤の事業を相次ぎてこ入れしている。顧客の年齢層が上がり、若い層を掘り起こすことが喫緊の課題となっているためだ。働き方改革の浸透といった社会的な背景もある。息の長い人気を誇ってきたブランドも、時代が変わる中で軌道修正が必要になっている。

 第一三共ヘルスケアは3月、主力のドリンク剤「リゲイン」で5年ぶりとなる新商品「スイッチリゲイン」を大手コンビニ「ファミリーマート」の限定商品として発売した。中枢神経系の疲労を抑えるアミノ酸を配合した「A」(100ミリリットル入り214円)と、肉体疲労時に効果的なタウリンを多く含む「K」(同)の2種類で、通常のリゲインが50代中心に買われているのに対し、30~40代がターゲットだ。

 リゲインは1988年に初めて発売され、俳優の時任三郎さんふんする企業戦士が登場するCMや「24時間戦えますか」のキャッチコピーが話題となった。だが時代が変わり、長時間労働を是正する動きが広がるなか、「残業のお供」としてのニーズは薄れつつある。そのうえドリンク剤市場は、2000年代に入り健康に配慮した機能性飲料の台頭もあって縮小。同社では「短時間で仕事の成果が上がる『質』重視の商品であることを訴えたい」と話す。

 ドリンク剤では「リポビタンD」を販売する大正製薬も、昨年9月に広告戦略を大幅に変更。商品の代名詞だった「ファイトー、イッパーツ!」のキャッチコピーは、若年層をより意識した「ハブ・ア・ドリーム」に変わり、2人の「熱い男」が過酷な大自然に挑むCM内容は姿を消した。

 てこ入れの動きは一般薬でもみられる。大幸薬品は4月、下痢止め薬(胃腸薬)「正露丸」で新商品を投入した。1902年に大阪の薬商人が初めて発売し、同社が46年に製造販売権を取得した正露丸の新商品は66年に発売した「セイロガン糖衣」以来、実に51年ぶりだ。

 新商品「正露丸クイックC」(16個入り1080円)は、液体入りのカプセルタイプで、胃の中ですぐに溶け、即効性が高いのが特徴。正露丸独自のにおいも抑えた。20代を中心とした若年層を掘り起こそうと、市場調査を行った結果をふまえた。

 下痢止め薬もやはり市場は縮小傾向が続き、同社は「若い層は具合が悪いとすぐに病院へ行き、店頭で一般薬を買い求めない」と話す。同社では今回の投入で、正露丸全体の販売を再び押し上げたい考えだ。

最終更新:6/16(金) 15:32
SankeiBiz