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「共謀罪」法が成立=「中間報告」自公強行―会期延長なしの方針

6/15(木) 4:46配信

時事通信

 「共謀罪」の構成要件を改めた「テロ等準備罪」を新設する改正組織犯罪処罰法は15日朝の参院本会議で、自民、公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決、成立した。

【図解・行政】「テロ等準備罪」のイメージ

 来月にも施行される。与党は参院法務委員会での採決を省略して「中間報告」を行い、野党が反発する中、本会議採決に踏み切った。緊迫した与野党の攻防は14日から夜を徹して続き、与党の採決強行で幕を閉じた。

 「共謀罪」法の本会議採決は、賛成165票、反対70票だった。

 与党は、16日までに性犯罪の厳罰化を柱とする刑法改正案など積み残しの法案処理を行う考え。18日までの今国会会期は延長しない方針だ。自民党の松山政司参院国対委員長は15日午前、「会期延長はなしか」と記者団に問われ、「そのように考えている」と語った。公明党の漆原良夫中央幹事会長も記者会見で「延ばすことは頭にない」と述べた。

 当初は「共謀罪」法の成立を期すため、小幅の延長も検討した。ただ、23日告示の東京都議選を控え、採決をめぐる混乱や学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題の影響を懸念。野党に追及の場を与えるのは得策でないとの判断も働いた。閉会中審査開催などの協議には応じる。

 14日に始まった参院本会議では、野党が提出した山本幸三地方創生担当相と金田勝年法相の問責決議案と、山本順三参院議院運営委員長解任決議案がそれぞれ否決された。この後、休憩を挟み、日をまたいで本会議は続行され、15日未明に秋野公造法務委員長(公明党)が中間報告を実施。野党の抗議で本会議場内が騒然とする中、採決が行われた。

 本会議で討論に立った自民党の西田昌司氏は、「野党の非難、レッテル貼りは全く根拠がない」として法整備の意義を強調。これに対し民進党の蓮舫代表は「安倍内閣に共謀罪の執行を委ねたらどんな運営をされるのかという不安は、際限なく膨らんでいる」と訴えた。

 民進、共産、自由、社民4党が提出した安倍内閣不信任決議案は15日未明の衆院本会議で、与党と維新などの反対多数で否決された。

 「共謀罪」法は、国際組織犯罪防止条約を締結するための国内法整備の一環。政府は2020年東京五輪・パラリンピック開催に向けたテロ対策と主張した。民進党や共産党は、捜査権乱用の懸念などから、成立阻止を掲げていた。 

最終更新:6/15(木) 12:03
時事通信