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【オーストラリア】三菱商、QLD州炭鉱権益の放出検討

6/15(木) 11:30配信

NNA

 三菱商事傘下の三菱デベロップメントが、オーストラリア・クイーンズランド(QLD)州ボーエン盆地のクレアモント炭鉱に持つ権益の放出を検討していることが分かった。同社はロスチャイルドにアドバイザリー業務を委託し、買い手や売却額などを精査している。先に、ニューサウスウェールズ(NSW)州ハンターバレーの炭鉱2カ所で保有する権益の放出も決めたばかりで、オーストラリアの石炭事業の整理を進めている。【NNA豪州編集部】
 三菱商事の広報はNNA豪州に対して「可能性を検討しているのは確かだが、決定事項ではない」としている。同社は、子会社の三菱デベロップメントを通じて、一般炭を生産するクレアモント炭鉱で31.4%の権益を保有している。同炭鉱では、オペレーターを務めるスイス系商品取引・鉱山開発グレンコアが50.1%の権益を保有しているほか、電源開発(Jパワー)が15%、石炭資源開発が3.5%を保有している。
 14日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューによれば、クレアモント炭鉱は2010年から商業生産を開始し、初年度は一般炭を380万トン生産。その後生産を増やしており、2015年には1,310万トンまで引き上げている。同炭鉱の一般炭は灰分や硫黄分が少ない高品質炭で、環境問題に配慮しながらも石炭火力発電所の利用を続けるアジア諸国に受けがいいという。
 三菱商事は先に、NSW州の石炭権益の放出を決めており、グレンコアのほか中国の石炭大手ヤン州煤業(Yanzhou Coal)のオーストラリア子会社、ヤンコール・オーストラリアが買収を提案している。
 ■グレンコアが労組と対立
 グレンコアは3年以上にわたり、NSW州ハンターバレーで運営する炭鉱5カ所で、労使協定を巡って労組と対立している。労使協定は5年前に期限切れとなり、新たな労使協定について交渉しているが、労組は条件に不満だという。グレンコアが提案する労使協定では、契約公開後の初年度に5%、その後は毎年3%の昇給を約束している。
 一方、グレンコアはオーストラリア産の銅輸出も行っており、このほどQLD州の中堅資源企業レッド・リバー・リソーシズが運営するタランガ(Thalanga)鉱山から、向こう3年間にわたり銅精鉱を調達する契約を結んでいる。

最終更新:6/15(木) 11:30
NNA