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普天間返還条件8項目 達成はKC130のみ 整備伴わない現状浮き彫り

6/15(木) 10:48配信

琉球新報

 【東京】1996年4月に発表された米軍普天間飛行場返還を巡り、返還条件8項目のうち既に達成したのは岩国基地へのKC130空中給油機移駐の1項目にとどまっていることが14日までに分かった。防衛省が琉球新報の取材に答えた。防衛省は条件が満たされない場合は「返還されない」としている。政府は翁長雄志知事の政治姿勢などを理由に挙げ、普天間の2019年2月までの運用停止(5年以内の運用停止)を困難視しているが、返還そのものに向けた条件整備が整っていない現状が浮き彫りになった。

 普天間飛行場の返還条件は2013年4月、日米両政府が合意した嘉手納基地より南の米軍基地の返還・統合計画で決まった。返還条件は(1)飛行場関連施設等のキャンプ・シュワブへの移転(2)航空部隊、司令部機能、関連施設のシュワブへの移設(3)必要に応じた飛行場能力の代替に関連する航空自衛隊新田原基地・築城基地の緊急時の使用のための施設整備(4)長い滑走路を使う活動のための緊急時の民間施設使用(5)地元住民の生活の質を損じかねない交通渋滞、諸問題の発生回避(6)隣接する水域の必要な調整の実施(7)施設の完全な運用上の能力の取得(8)KC-130飛行機による岩国飛行場の本拠地化-の8項目が記載されている。

 防衛省は返還条件が満たされない場合は「返還されないことになるが、そのようなことがないよう返還の実現の支障とならないよう対応していく」としている。KC130の岩国移駐は14年8月に完了した。

 7項目のうち辺野古新基地建設は政府が4月に埋め立て本体工事に着手しているが、岩礁破砕許可の申請などを巡り県は7月にも差し止め訴訟を提起する。

 政府は翁長知事が辺野古新基地建設に反対していることなどから「協力していただけていない」(安倍晋三首相)とし、5年以内運用停止を困難視している。

 一方、返還条件について防衛省は普天間緊急時の航空自衛隊新田原基地・築城基地の使用に向けた施設整備、緊急時の民間施設の使用など、その他の項目も「米側と協議、調整しながら進めている」としている。だが、KC130移駐以外の7項目の達成状況については米側との関係を理由に明らかにしなかった。

琉球新報社

最終更新:6/15(木) 10:48
琉球新報