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イラク戦ドローで露呈 ハリル日本vs豪州戦に“3つの不安”

6/15(木) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 ハリルホジッチ日本代表は、酷暑のイランから「勝ち点1」を持ち帰るにとどまった。テヘランで行われた18年ロシアW杯アジア最終予選イラク戦が、1―1の引き分けに終わったからである。

 日本は前半8分に右CK。FW大迫勇也が、バックヘッド気味のワザありシュートを決めた。しかし、ここからイラクのペースで試合が進んだ。

 試合後、大迫が「1点を取った後に重心が下がり、2点目を取りに行く意識がないのが残念」とコメントしたが、攻めあぐんだ日本は後半27分に同点に追い付かれると万事休す。既にW杯予選B組敗退が決まり、目標を失っているイラク相手に痛恨のドロー劇である。

 何とか勝ち点17でB組首位をキープした日本だが、最終予選の残り2試合の相手は、勝ち点16で3位のオーストラリア(8月31日)、そして同16で2位に付けるサウジアラビア(9月5日)である。

 強豪相手に結果次第では3位に転落し、W杯自動出場を逃して予選A組3位とのプレーオフに回る可能性もある。

「もともとハリルホジッチ監督がやろうとしているサッカーは、早い時間帯に先制した後、相手に“あえて”ボールを持たせ、なるべく高い位置で奪ってから一気のショートカウンターで得点を重ねる――というモノ。この日のイラク戦でも、この戦法を推し進めようと頑張ったが、いかんせんハリル日本には、追加点を奪うだけの成熟度が備わっていない。最終予選も残り2試合。日本の《勝負どころでゴールが決まらない》悪癖は、強豪2カ国との大一番に向けて不安材料です」(元サッカーダイジェスト誌編集長・六川亨氏)

 FW本田圭佑がイラク戦で5試合ぶりに先発したが、これもイラク戦を勝ち切れなかった要因のひとつ。元ワールドサッカーグラフィック誌編集長の中山淳氏が言う。

「イラク戦で本田を攻撃的右サイドとして先発させたハリルは、攻撃的右サイドで定位置を確保していたFW久保裕也を左サイドに、その左サイドを主戦場とするFW原口元気をトップ下に追いやり、このことで攻撃が機能しなかった。本田がチームの絶対的な存在として君臨していた時期は過ぎ去り、シリア戦でもボールのつなぎ役しかこなせなかった。もしオーストラリア戦に勝利したいのなら、本田はベンチスタートとすべきです」

 そもそもハリルホジッチ監督の選手選考、選手起用のデタラメさは就任以来、悪化の一途だ。

 たとえばCBの人選である。ハリル日本の主軸CB吉田麻也の23試合出場に次ぐのは、19試合のFC東京DF森重真人だが、指揮官は森重をメンバーから外し、吉田のパートナーに3試合出場の鹿島CB昌子源を抜擢した。2人のどちらかがケガをした場合、8試合出場といってもここ2年はSB起用の浦和DF槙野智章、代表初招集のG大阪DF三浦弦太が、重圧のかかるW杯最終予選でプレーするところだった。

「イラク戦のボランチとして出場したのが、代表1試合のG大阪MF井手口陽介と1年ぶりに代表招集の浦和MF遠藤航。あまりにも経験値が低く、シリア戦では試合のコントローラーとしての役目が果たせず、日本がリズムをつかめずに引き分けに終わった原因となった。ハリルホジッチ監督は、チャレンジングな選手選考や起用法が目に付くが、このことも今後の大きな不安要素と言うしかないでしょう」(中山氏)

 日本代表は次のオーストラリア戦に不安を抱えたまま臨むことになる。