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<共謀罪法成立>与党、参院本会議の採決を強行 賛成165

6/15(木) 11:45配信

毎日新聞

 「共謀罪」の構成要件を改めて「テロ等準備罪」を新設する改正組織犯罪処罰法は15日朝の参院本会議で採決され、自民、公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決、成立した。与党は参院法務委員会での採決を省略する異例の「中間報告」を行い本会議での採決を強行。一般人が対象となるかなどを巡り疑問が残るなか幕引きを急いだ。

 投票総数は235票で、賛成は165、反対は70だった。

 参院本会議は14日午前から休憩を挟み、日をまたいで15日朝まで続いた。14日には野党提出の山本幸三地方創生担当相、金田勝年法相の問責決議案と、山本順三議院運営委員長の解任決議案をそれぞれ否決。これに対し、野党は内閣不信任決議案を衆院に提出し、中間報告に向けた手続きを進めていた参院本会議を中断させた。

 内閣不信任決議案は15日未明の衆院本会議で与党などの反対多数で否決された。その後の参院本会議で秋野公造法務委員長(公明党)が「中間報告」として委員会での審議状況を報告。休憩の後、同日早朝に再開した本会議で質疑や討論を行ったうえで採決した。

 本会議で討論に立った自民党の西田昌司氏は「2019年にラグビー・ワールドカップ、20年に東京五輪・パラリンピックが開かれる。テロを差し迫った脅威と認識し、万全の対策を講じなければならない」とテロ対策であることを強調した。これに対し共産党の仁比聡平氏は「犯罪と無縁の国民が、警察のさじ加減一つでプライバシーを侵害され、深く傷つけられる重大な危険がある」と訴えた。

 テロ等準備罪は、適用対象を「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」と規定。集団の活動として、2人以上で犯罪を計画し、うち1人以上が計画に基づく「実行準備行為」を行った場合に、計画した全員を処罰可能としている。対象犯罪は当初の676から277に削減された。同法は7月11日に施行される見通し。

 与党は性犯罪厳罰化のための刑法改正案も16日までに参院本会議で可決、成立させる方針。18日までの国会会期を延長せずに閉会する方向だ。

 自民党の松山政司参院国対委員長は法成立後、記者団に「国民の命、生活を守るために、絶対に必要な法律だった。国民に一層の理解をいただく努力をしていく」と語った。公明党の山口那津男代表は「野党が問責決議案を提出し、委員会審議を続けることは困難だと判断せざるを得なかった。国際社会と連携してテロ行為を防止できるという点で大変良かった」と語った。

 一方、民進党の蓮舫代表は「究極の強行採決だ。言論の府をあまりにも軽視しており、怒りを込めて抗議したい」と与党の対応を批判した。【高橋恵子、真野敏幸】

最終更新:6/15(木) 12:52
毎日新聞