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<共謀罪法成立>国会前で市民が抗議 政権のおごり感じる

6/15(木) 12:05配信

毎日新聞

 「共謀罪」の成立要件を改めたテロ等準備罪を新設する改正組織犯罪処罰法は、日付をまたぐ与野党の攻防の末、15日朝、参院本会議で可決・成立した。

 国会前では、夜を徹しての抗議が続いた。

 「共謀罪」法案を採決する参院本会議が始まった15日午前5時半すぎ。議員会館前では多くがその場で夜を明かしたとみられる約150人が「説明できない法律いらない」などと声を上げた。「共謀罪NO!実行委員会」など抗議行動を主催する団体によると、前日に「救護班」を結成して体調を崩す人が出た場合に備えた。気分が悪くなった女性を手当てするなどしたという。

 横浜市の無職、草野秀二郎さん(67)は、14日午後9時ごろから歩道に座り込んだ。「子や孫のために、戦前のような社会を作ってはいけない」と徹夜での抗議を決めたという。「権力を振りかざし、加計学園などの疑惑にも答えない、政権のおごりを感じる。こうしたやり方を取ったことを次の選挙まで忘れてはいけない」と怒りをにじませた。

 東京都世田谷区の女性会社員(55)も一晩をここで過ごした。「寒かったが、世の中が大きく変わってしまう節目に抗議の声を上げ続けようと思った」と話し、タブレット端末で審議の中継を見守った。

 午前7時過ぎに採決が始まる。「守ろうモノ言える社会」などのプラカードを掲げた人たちが、こぶしをつき上げ、声をからした。午前8時前に主催者が法の成立を報告するとシュプレヒコールのトーンはさらに強まった。「これからは法廃止へ力を合わせよう」との呼び掛けに、大きな拍手がわき起こった。

 川崎市の自営業、中江政治さん(61)は「内容だけでなく手続き的にも許しがたい法が数の力で成立してしまった」と残念そうに国会を見上げた。正門前で早朝から抗議を続けた東京都葛飾区の会社員、片岡千歳(ちとせ)さん(44)は「審議も煮詰まっていなかった中での『奇襲』は許せないし、独裁のようで恐ろしい。でも抗議の思いはきっと届いていると信じて、これからも声を上げ続けたい」と語った。【安高晋】

最終更新:6/15(木) 13:29
毎日新聞