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御嶽山噴火訴訟 予知経緯やデータ明確に 遺族ら求める 長野

6/15(木) 7:55配信

産経新聞

 犠牲者58人、行方不明者5人を出した平成26年9月27日の御嶽山(長野・岐阜両県、3067メートル)噴火災害で、気象庁が噴火警戒レベルの引き上げを怠ったなどとして、遺族らが国と県に損害賠償を求めた訴訟の第2回口頭弁論が14日、地裁松本支部(松山昇平裁判長)で開かれた。国と県は原告側の主張に反論。原告は、国と県による噴火予知の判断について、当時の経緯やデータを明確にするよう求めた。

 国と県側は、気象庁が噴火警戒レベルを1から2に引き上げる基準の一つとして、火山性地震の回数を「1日50回以上」としていた基準が目安だと主張。気象庁が警戒レベルを引き上げなかったのは、噴火履歴やデータを考慮して「総合的に判断した結果だ」と反論した。

 また、県は御嶽山の2地点に設けた地震計の故障について、定期的な保守点検は実施しており、故障にも気づき、改善に向けた検討を進めていたとした上で、「地震計の故障を放置していたわけではない」と主張した。

 原告側は、国に対し「気象庁はいつの時点でいかなる会議において、どのような討議を経て判断したのか」などと指摘。県にも「機械が故障してから故障の把握まで1年間も期間を要した理由を明らかにしてほしい」などと求めた。

 口頭弁論後の記者会見では、噴火で夫を亡くした県内の遺族の女性が「今回の事故を将来の火山防災に役立てるための裁判になることを祈っています」と述べた。息子を亡くした県内の男性は「国と県の説明は納得できない。登った人が悪いと決めつけられているのが悔しい」と話した。

 第3回口頭弁論は、7月19日に行われる。

最終更新:6/15(木) 7:55
産経新聞