ここから本文です

や~っと巨人デビュー!山口俊、マシソン&カミネロとセ初のノーヒッ投リレー

6/15(木) 7:00配信

サンケイスポーツ

 (セ・パ交流戦、巨人3-0ソフトバンク、2回戦、巨人2勝、14日、東京D)日本生命セ・パ交流戦は14日、各地で6試合が行われ、巨人はソフトバンク2回戦(東京ドーム)に3-0で勝ち、2連勝を飾った。フリーエージェント(FA)権を行使してDeNAから加入したものの、右肩痛で出遅れていた山口俊投手(29)が、移籍後初先発して6回無安打無失点。涙の初勝利を挙げた。チームは3投手の継投でプロ野球史上4度目、セ・リーグ初となるノーヒットノーランを達成。山口俊が、巻き返しのキーマンになる。

 声が詰まった。右手で涙をぬぐうと、さらにあふれてきた。お立ち台でスポットライトに照らされた山口俊は、苦しんだ日々を脳裏に浮かべた。

 「すごく長かった。勝ててホッとしています。すごく迷惑をかけてきた。FAで来た以上、責任とプライドで、なんとか前を向いてやってこられた」

 最速150キロの直球、スライダー、8奪三振のうち6個の決め球となったフォークボールがさえ渡り、6回を無安打無失点に封じた。大記録の可能性も見えたが、102球を投げた姿に、高橋監督は「初登板の疲れ、緊張感もあった。試合の流れで後は継投という形をとった」と交代を決断した。この決定に応え、七回から登板したマシソン、カミネロも好投し、3投手による無安打無得点試合を達成。史上4度目、セ・リーグ初の偉業で球史にも名を刻んだ。

 3年総額約7億円で入団も、昨秋からの右肩痛で春季キャンプは3軍スタートとなった山口俊。チームは球団ワーストを更新する13連敗を喫した。前日13日には移籍を実現させた堤ゼネラルマネジャー(GM)が引責辞任し、後任に鹿取GM特別補佐が就任した。右腕も責任を感じていた。

 前日の試合前、チームに最後のあいさつに来た堤氏へ謝罪に向かった。入団以来、1軍選手は不在のジャイアンツ球場まで何度も足を運んでくれた堤氏から返ってきたのは、最後も励ましの言葉だった。「ここからシーズンは半分あるから、頑張って」。ふがいなさが胸に押し寄せた。「自分の責任もすごくある。申し訳ない。自分が活躍することで、少しでも恩返しがしたい」と誓った。

 家族も涙とともに復活を見届けた。大分・中津市から東京ドームまで観戦に訪れた母・啓子さん(64)、夫人の加織さん(31)らは、試合後の一塁側席でそろって目元をぬぐった。肩身の狭い思いをしたのは、本人だけではない。

 「自分が投げているイメージで見ている」と1軍の試合を欠かさずに見る右腕の隣で励まし続けたのは、加織さんだった。母は電話口で野球の話を一切しなかった。この日、両手を合わせて祈るように見守った母は「本当によかった。ようやくチームに貢献できるようになったので、みなさんの力になってほしい」と感極まった。家族で支え合ってつかんだ白星だ。

 前夜のエース・菅野の完投勝利に続く好投に、指揮官は「素晴らしい、期待通りの投球だった」と目を細めた。5月24日の阪神戦(甲子園)以来の連勝で6カードぶりの勝ち越し。どん底からはい上がろうとする巨人に、追い風が吹き始めた。

スポーツナビ 野球情報

MLB 日本人選手出場試合6/25(日) 19:40