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小池知事、豊洲移転の最終判断へ 汚染、追加対策を検討

6/15(木) 7:55配信

産経新聞

 築地市場(東京都中央区)の豊洲市場(江東区)への移転問題で、小池百合子知事が豊洲移転の最終判断に向けて調整に入ったことが14日、関係者への取材で分かった。15、16両日に都の「市場のあり方戦略本部」を開いて豊洲移転案、築地再整備案の課題や対応策を確認するプロセスを経たうえで移転に向けた方向性を示すとみられる。小池氏が昨年8月に移転延期を表明して以来、都政の懸案となった市場問題が大きく動き出すことになる。

 小池氏は14日、戦略本部開催を決定し、報道陣に対して「本部としていろいろ取りまとめているので、公開もしつつ議論を重ねていく」と述べた。築地跡地を計画通りに売却するか、民間に貸して活用するかは同本部の議論などを踏まえて検討するもようだ。

 23日告示の都議選をめぐり、小池氏と対立する自民党が公約として豊洲への早期移転実現を掲げ、小池氏と連携する公明党は選挙前の判断を求めてきた。小池氏の判断は、選挙情勢にも影響を与えそうだ。

 豊洲市場の土壌汚染対策に関しては、都の専門家会議が地下水をくみ上げて浄化する地下水管理システムの機能強化など追加対策案を提言。地下水の有害物質を環境基準以下にするには時間を要するとの見解も示しているが、小池氏は追加対策を実施することで理解を求めていくとみられる。

 小池氏はこれまで、維持管理費が多額の豊洲市場の持続可能性を課題と位置づけていた。従来の都の計画では築地跡地を約4400億円で売却し、約6千億円に上る事業費に充てることになっているが、都は小池氏側の指示を受けて民間に貸し付けて商業施設、観光拠点などとして活用、収益につなげていく案についても検討している。

 小池氏は昨年8月、東京ガスの工場跡地に整備された豊洲市場について「安全性への懸念が解消されていない」とし、同11月に予定された移転の延期を表明。その後、豊洲市場の主要建物下で、土壌汚染対策の一つだった盛り土が行われていなかったことが発覚し、地下水からは環境基準の最大100倍のベンゼンなど有害物質が検出された。

 こうした状況から、小池氏は専門家会議と、市場の持続可能性などを検討する市場問題プロジェクトチーム(PT)を設置。今月に入って専門家会議が追加対策案を提言、PTも豊洲移転と築地再整備の両論を併記した報告書を提出し、小池氏の判断材料が出そろっていた。

最終更新:6/15(木) 19:31
産経新聞