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英「柔軟離脱」へ転換か 過半数割れ、政権と最大野党が極秘協議

6/15(木) 7:55配信

産経新聞

 英総選挙で与党・保守党が単独過半数を失ったことを受け、政権側と最大野党・労働党がEU離脱でメイ首相の掲げる移民規制を優先し、欧州単一市場から脱退する「強硬離脱」(ハードブレグジット)を修正し、より柔軟な離脱に向け極秘協議していることが14日分かった。超党派で「離脱委員会」を開設しソフトな離脱の方法を模索する構想も浮上。求心力が低下したメイ氏も離脱交渉に党内の意見を幅広く反映させる意向を表明しており、「柔軟離脱」(ソフトブレグジット)に方針転換する可能性が高まっている。

 デーリー・テレグラフ紙の報道を議会関係筋が確認したもので、焦点の移民政策でメイ氏が打ち出す年間10万人に規制する代わりに、移民を雇用する企業ごとに数値目標を設けて一定の水準に保つことなどが与野党で検討されているもようだ。

 また、閣僚らも蚊帳の外に置き、インナー・サークル(側近ら)で全て決定するメイ氏のスタイルが批判を浴びてきた。メイ氏はこうした政治手法を改め、与野党の代表者で「離脱委員会」を設置、より穏健な離脱方法を協議することも検討しているという。

 メイ氏は12日、保守党の一般議員らの会合で、総選挙での過半数割れを謝罪し、EUとの離脱交渉に党内の意見を幅広く反映させていく考えを示した。

 一方、英紙タイムズは13日、ハモンド財務相が離脱交渉で英国がEU関税同盟にとどまることを主張すると伝えた。EU関税同盟は域内の無関税での貿易を保証する一方、加盟国が第三国と独自の通商協定を結ぶことは禁じている。

 メイ氏は離脱にあたり、関税同盟からの離脱も含めた「強硬離脱」を目指すとしている。タイムズ紙によると、財務相は英国がEU関税同盟の外で単独での通商政策を追求するという政府の計画は見直すべきだとの考えという。一方、メイ氏の報道担当者は「離脱に関する方針に変更はない」としている。(ロンドン 岡部伸)

最終更新:6/15(木) 10:38
産経新聞