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パナマ断交 台湾、貿易影響を懸念 独立派長老「歓迎」

6/15(木) 7:55配信

産経新聞

 【台北=田中靖人】中米パナマが中国と国交を樹立し、台湾と断交した波紋が広がっている。台湾と外交関係を有する国は20カ国と「過去最少」となり、台湾社会は昨年12月にアフリカの島嶼国サントメ・プリンシペと断交したとき以上の衝撃を受けている。

 中央通信社は14日、パナマが台湾との経済・貿易関係維持のため、相互に経済事務所を設立したい意向だと報じた。パナマは台湾が2003年に初の自由貿易協定(FTA)を結んだ国で、断交の影響が懸念されている。台湾の外交部(外務省に相当)はこの要求について反応していない。

 また外交部幹部は14日、台湾と外交関係のないヨルダンなど5カ国で、中国の圧力により、台湾の駐在事務所が名称変更を迫られていると明らかにした。うち3カ国では名称の一部に公称の「中華民国」を使用。駐ナイジェリア代表は同国側から3月末、「安全が保証できない」と通告され、台湾に戻ったという。

 一方、「台湾独立」派長老で総統府資政(上級顧問)の辜寛敏氏(90)は同日の会見で、パナマとの断交で「主権独立国家を宣言する余地が広がった」として「歓迎する」と述べた。辜氏は「国交国」が将来なくなる可能性も指摘。「北京(中国)を批判するのではなく、国家を正常化させる方法を考えるべきだ」とした。

 辜氏は憲法制定委員会を設置し住民投票を行うべきだとの持論を展開。「中華民国」ではなく「台湾」名義での国連加盟申請も念頭にあるとみられる。

最終更新:6/15(木) 7:55
産経新聞