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『Bloodstained: Ritual of the Night』五十嵐孝司氏に聞く ゴアとセクシー表現をどこまで攻めるか……【E3 2017】

6/15(木) 21:17配信

ファミ通.com

文・取材・撮影:編集部 古屋陽一

●気持ちのよい操作感を求めて試行錯誤は続く
 2017年6月13日~15日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスのコンベンションセンターにて、世界最大規模のゲーム見本市、E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2017が開催。世界でもひときわ注目度が高いタイトルにIGAこと五十嵐孝司氏のゴシックアクションゲーム『Bloodstained: Ritual of the Night』がある。直前にE3 2017向けのトレーラーが公開されたこともあり、きっと何らかのお披露目はある!と狙い定めて会場をふらふら探していたところ、ついに見つけました! ビジネスエリアの505 Gamesのプレゼンスペースの奥の個室に、まるでラスボスのように、五十嵐孝司氏を始めとするArtPlayの皆さんが、取材対応をしていたのでした。

 今回のE3では、『Bloodstained: Ritual of the Night』は最新バージョンを出展。トレーラーにもあるボスキャラとの対戦が可能だった。触ってみての印象は、さすがのプレイフィールといったところ。滑らかな動きで操作感は快適。鮮烈なビジュアルや音楽とあいまって、五十嵐氏がこだわっている“ゴシック”の世界観をきっちりと構築しているとの手応え。「こだわりをもって、きっちり作っているなあ」というのが印象だ。ということで、五十嵐氏に話を聞いてみた。

――今回の出展バージョンはどのような感じになっているのですか?

五十嵐 すべて新しいんですよ。まずは、「武器がたくさん使えます」ということをずっと言っているのですが、それを実際に体験してもらえます。あと、デモでもあったのですが、ブラッドレスという新しいボスを出しています。いままでは、2Dアクションゲームだったら、一般的にオーソドックスなキャラクターを中心に出ていて、ちょっとなつかしさを感じていただけるような形でチョイスしていたのですが、今回のボスは、「僕たちは、表現をどこまでやるべきだろう」ということを図るために作っています。

――それは、どんな点ですか?

五十嵐 グロテスク表現だったり、ドレスの表現ですね。彼女は敵のヒットポイントがドレスで表現されていて、(攻撃を受けるごとに)ドレスがどんどん少なくなっていくんですね。そして、ブラッドスティールで血を吸うと、服が燃えるという仕様なんです。そういう部分の表現は、海外ではとくにデリケートなので、それをどこまでやるべきなんだろうか……というのを、図るためにも出展しています。

――フィードバックを得て調整すると?

五十嵐 そうですね。ゴア描写やセクシー的な表現は、ゴシックではわりとスタンダードなものなので、それをこのひとりのボスで表現してみた場合に、「どこまでやれるのか?」みたいなところを図っています。もしかしたら、製品版は(描写が)赤くならないかもしれないです(笑)。露出が減るかもしれない……と思いながら作ったのが、このボスです。

――出展してみての手応えはいかがですか?

五十嵐 リップサービスも入っているのかもしれないのですが、軒並み好感触をいただいています。まあ、ゲーム慣れしている人たちが多いので、そういう意味では適正なところは取れないのかもしれいのですが、嫌悪感のある人はいまのところひとりもいないですね。

――プレイして、とても気持ちがいいですね。

五十嵐 それは我々がアクションゲームを作る上でのいちばん根幹にあるものです。もちろん、その中でも不自由なところがあって、ゲームとしての質を高める……というのが、我々のとってきた方法ですね。プレイするにあたって、詰まるところもあるかもしれませんが、それはストレスというよりはハードルとして感じていただきたいです。自分が操作して失敗したときに、「なんとかしなくちゃ」と思っていただけることが重要だと思っていて、それが不自由に感じると、「ああ、これはゲームが悪いんだ」と、ゲームのせいになってしまう。ゲームのせいになると、もうつぎにやる気がなくなってしまうんですよ。ですので、そういうところはすごく気をつけています。「やっている自分が悪い」と思えるのが、基本的には根底にあります。

――プレイして、「つぎはうまくやらなくっちゃ」と思いますね。

五十嵐 まだまだ未調整なので、もっとよくしていかないといけないと思っています。課題もありますね。

――2018年の発売に向けて、開発は順調ですか?

五十嵐 順調かと言われますと、けっこうたいへんなのですが、現状は、やっとこれから一気に大量生産に入る段階にやっと入ってきたので、ここからスピードが加速度的に上がってきますし、現に、いろいろなモデルもどんどん上がってきて、我々があわあわして、「こんなに来ている」みたいな状態です(笑)。そういう意味では、順調なのかもしれないのですが、いっぱい課題もあります。ただ、課題のないゲーム開発なんてみたことないので(笑)。

――最後に、『Bloodstained: Ritual of the Night』を楽しみにしている日本のファンにメッセージをお願いします。

五十嵐 開発は順調ではないですが、いいものを作るために日々がんばっていますので、ぜひ『Bloodstained: Ritual of the Night』を引き続き応援をよろしくお願いします。

 『Bloodstained: Ritual of the Night』は、プレイステーション4、プレイステーション Vita、Xbox One、Nintendo Switch、PC向けに2018年リリース予定だ。

最終更新:6/15(木) 21:17
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