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<日欧EPA交渉>日本、バター輸入 低関税「枠」案検討

6/15(木) 21:04配信

毎日新聞

 日本と欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)交渉で、日本政府はEU産のバターや脱脂粉乳に、原料の生乳換算で年間計3万トンまで低関税を適用する輸入枠を新設する検討に入った。EUはチーズについて関税撤廃を求めているが、交渉は難航。日本はバターなどで譲歩することでチーズなど他の農産品でEUの妥協を引き出したい考えだ。

 バターと脱脂粉乳は国が輸入量を管理する国家貿易の対象になっており、現在は生乳換算で13.7万トンを低関税で輸入している。これ以外に民間輸入があるが高い関税がかかっている。検討されている新たな輸入枠は、この民間分に限り、現在のバター1キロ当たり29.8%に加え985円かかる関税を35%程度、脱脂粉乳も同21.3%に加え396円かかるのを25%程度にそれぞれ段階的に引き下げる。

 近年は生乳の国内生産量が落ち、ヨーグルト原料としての脱脂粉乳の需要は増加しているため、政府は不足分を輸入している。環太平洋パートナーシップ協定(TPP)では、バターと脱脂粉乳について低関税の輸入枠を年間7万トン設けることで合意。政府はEUとのEPAで検討中の3万トンを加えた10万トン規模の輸入枠なら、バターなど国産品への影響を最小限に抑えられると判断した。

 また、豚肉についてはTPPと同水準の関税引き下げを行う方針。TPPでは安い部位の関税が1キロ当たり482円を10年目に50円まで引き下げることで合意しており、EUとも同水準で調整する。

 日本とEUは7月上旬の大枠合意を目指し、事務レベルで詰めの協議を続けている。TPPで30%近い関税を維持したカマンベールチーズなどを巡り、日本はEUとの間でも関税を維持したい意向だ。しかし、EUは譲歩を求めており、交渉が難航している。【片平知宏】

最終更新:6/16(金) 0:25
毎日新聞