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<中部電力>「パワハラ自殺」提訴 新入社員母、労災求め 

6/15(木) 21:57配信

毎日新聞

 中部電力の社員だった鈴木陽介さん(当時26歳)が入社7カ月後の2010年10月に自殺したのは、過大な業務と上司によるパワーハラスメントが原因として、母の吉田典子さん(55)が15日、労災と認めなかった津労働基準監督署の処分取り消しを求めて名古屋地裁に提訴した。

 訴状によると、鈴木さんは10年4月に入社し半月の研修を経て配属された三重支店(津市)で、企業に省エネを提案する業務に就いた。入社後おおむね1年は実務教育期間とされているのに6月ごろから、会社の支援態勢がないまま新入社員にとっては過大な業務を課され、周囲に上司のパワハラを漏らすようになったという。

 7月からは担当して間もない別のプロジェクトの責任者とされ、指導・助言も受けられないまま上司にミスを叱責された。鈴木さんはパワハラと業務上の心理的負荷で精神障害を発症し同年10月30日に三重県伊勢市で練炭自殺したとしている。

 代理人弁護士によると、津労基署は14年、業務による強い心理的負荷は認められないとして、遺族補償一時金の不支給を決定した。国の労働保険審査会も支給請求を退けた。

 提訴後に記者会見した吉田さんは「これから先、どうやって闘えばいいのか分からないけれど、明らかにできることをはっきりさせたい」と話した。

 津労基署を所管する三重労働局は「提訴された事実関係について承知しておらずコメントできない」、中部電は「訴状が届いていないのでコメントは差し控えたい」としている。【金寿英】

最終更新:6/15(木) 22:01
毎日新聞