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張本の「チョレイ!」から考えるパフォーマンス 高見盛は無意識に自分の顔を殴っていた

6/15(木) 13:43配信

サンケイスポーツ

 卓球の世界選手権個人戦男子シングルスで、13歳の張本智和(エリートアカデミー)史上最年少で8強入りを果たした。その成績もさることながら、得点を挙げた際に叫ぶ「チョレイ!」が話題を呼んでいる。張本自身はフィーバーぶりに「バカにされている感じがします…。別にまねされるのはいいけど、バカにしないでほしいです」と困惑しているが…。

 他のスポーツでも、気合注入パフォーマンスはよく見られる。大相撲の元小結高見盛の振分親方は現役時代、取組前に自らの顔や胸をたたくしぐさで人気を集めた。“ロボコップ”と評されたポーズは当初、土俵に上がるのが怖くてどうしようもなく、気がついたら、無意識に自分の顔を殴っていたという。

 また現役力士では、平幕琴勇輝が昨年春場所まで、立ち合い直前に「ホウッ」と声を出す独特の所作をしていた。気合を入れるために三段目時代から続けてきたもので、横綱白鵬から「犬じゃないんだから、ほえるな」と注意されても「受け狙いではない。自分の中のリズム。気合です」とスタイルを頑として変えなかった。審判部の幹部から「土俵上で雄たけびを上げるとは昔なら考えられない。目に余る」と指摘され、封印を決断するに至ったが、強いこだわりがあった。

 話を張本に戻そう。ともに中国出身の元卓球選手の両親から英才教育を受け、昨年4月に上京。日本オリンピック委員会(JOC)が寄宿制で有望選手を育成するエリートアカデミーで力を磨いている。「チョレイ!」は幼少期から世界を相手に戦ってきた中で無意識に生まれた響きだろう。自然と口に出るフレーズについて改めて説明を求められ、返答に困るのも無理はない。

 かつて卓球女子の福原愛(ANA)の「サー!」についても、現在の張本と同じような高い関心を集めた。愛ちゃんは2004年アテネ大会から4大会連続で五輪出場を果たし、12年ロンドン大会女子団体で銀メダル、昨年のリオデジャネイロ大会では銅メダルを獲得するなど、実績を積み重ねることで、叫び声への興味は徐々に薄れていった。3年後の東京五輪へ、張本は外野の声を気にすることなく、目標に掲げる金メダルへ向けて、これからも「チョレイ!」と堂々と声を張り上げればいい。