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原因不明、専門家「慎重調査を」 川崎2園児死亡

6/16(金) 9:30配信

産経新聞

 同じ幼稚園で相次いで園児が死亡したことを受け、専門家からは「あらゆる可能性を排除せず調べていく必要がある」との声が上がった。

 感染症に詳しい東北大大学院の押谷仁教授(微生物学)は「過去、同じ園で子供たちに広がった感染症としては病原性大腸菌O157などがあるが、今回は症状からみて違うようだ」と分析する。手足口病の原因として知られ、重症化すると脳炎などを引き起こすエンテロウイルスの感染も疑われるが、「現時点では判断できない。別の原因による死亡が偶然、続いた可能性もあり、慎重に調べる必要がある」とする。

 園児の死因をめぐっては心臓にウイルスなどが入り込み炎症を起こす「心筋炎」の可能性も指摘されている。池上総合病院小児科の辻祐一郎科長は「子供が急死する症例では、小児科医はまず心筋炎を疑うのが一般的だ」と語る。

 亡くなった園児は発熱や吐き気などの症状を訴え、1人は「急性胃腸炎」との診断を受けていた。辻科長によると「胃腸炎を引き起こすウイルスや細菌は数多く、心筋炎や脳炎、髄膜炎、急性副腎不全などさまざまな臓器に深刻な影響を与えることも有り得る」という。ただ、細菌感染の場合は急激な体調変化をたどることはまれだという。

 2人が発熱などの症状を示すまでには1週間近くの時間差があったが、専門家は「症状が出るまで潜伏期間があり、同じ感染症が時間差で出ることは不思議ではない」とする。園は当面、自主休園としているが「潜伏期間を考え、2~3週間は休園にするのが妥当」(辻科長)という。厚生労働省は「現時点で断定できることは何もない」として情報を収集している。

最終更新:6/16(金) 9:30
産経新聞