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「ベスト4」進出!日本を支えた「闘争心」 ~車椅子バスケ男子U23世界選手権観戦記3~

6/15(木) 21:02配信

カンパラプレス

 14日(現地時間)、カナダ・トロントで行われている「IWBF車椅子バスケットボール男子U23世界選手権」は、決勝トーナメントがスタート。準々決勝で地元カナダと対戦した日本は、第4Qの後半に引き離し、58-45で勝利。準決勝進出となり、チームが目標としてきた「5位」を上回る結果となることが決定した。そんな中、これまでチームの快進撃とは裏腹に、ただ一人、その波に乗り切れない選手がいた。スタメンの一人、丸山弘毅だ。その丸山にも、ようやく復活の兆しが見えたのが、この試合だった。

さらにチームいちの得点源で

「前半のディフェンスに関しては、合格点をあげたいと思います」
 京谷和幸HCの言葉通り、日本のオールコートでのプレスディフェンスは、確かに機能していた。強くて速い日本のディフェンスに対し、カナダはボール運びに苦戦。さらにチームいちの得点源で、スリーポインターシューターでもあるエースにほとんど仕事をさせなかったことが大きかった。特に第2Qは、カナダの得点をわずか3失点に抑え、ディフェンスの強さを示した。

 しかし、正直に言えば、前半を終えた時点での私の感想は「内容的には納得していないのでは」というものだった。というのも、オフェンスでのミスが少なくなく、第1Qの途中には約4分もの間、日本のアウトサイドからのシュートがことごとくリングから嫌われ続けていたからだ。

「カナダのシュートの確率の悪さに助けられている部分もある」
 それが、率直な感想だった。

 しかし、チームの感触は決して悪くはなかったという。何よりもディフェンスを重視してきたチームが、まず評価を下すべき対象は、やはり「ディフェンス」にあったのだ。日本らしい粘り強いディフェンスができているかどうか。彼らは、その一点に集中していた。

 まだまだ発展途上のジュニア世代だからこそ、あれもこれもと欲張らずに、とにかくディフェンスに突破口を見出し、チーム作りを行なってきたU23。それこそが、これまでの快進撃を生み出してきたことを改めて感じた。

「ディフェンスはしっかりとできているのだから、自信を持っていこう」
 ハーフタイムで京谷和幸HCはそう言って、選手を送り出したという。負ければ終わりの決勝トーナメントに入っても、京谷HCの言葉に一切のブレはなかった。だからこそ、選手たちもまたブレることはなかった。「ディフェンスで勝つ」。誰もが、それだけに集中していた。

 シーソーゲームとなった第3Qも、なんとか凌ぎ切り、リードしたまま第4Qへ。その後半、チームに流れを引き寄せたのが、キャプテン古澤拓也だった。42-40と2点差に迫られ、日本にとってはピンチの時間帯、古澤はインサイドに切り込み、レイアップシュートを決めると、さらにバスケットカウントとし、フリースローも見事に決めてみせた。そして、得意のスリーポイントも決め、チームに勢いをもたらした。

 これで、完全に日本が試合の主導権を握り、終わってみれば58-45と2ケタ差での勝利となった。

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最終更新:7/14(金) 19:04
カンパラプレス