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地蔵堂の天井絵を付け替え 長崎中の生徒が制作 男児誘拐殺害14年を前に

6/15(木) 10:46配信

長崎新聞

 2003年に長崎市で発生した男児誘拐殺害事件から7月1日で14年になるのを前に、現場近くに地蔵を設置した同市の井村啓造さん(70)が6月14日、地蔵を納める御堂の天井絵を付け替えた。「希望や夢を詰め込んでほしい」と願う井村さんの依頼を受けて市立長崎中(同市立山1丁目)の生徒が、長崎らしいアジサイなどを色鮮やかに描いた。

 井村さんは事件の約1カ月後、「人が来ない暗い場所にしたくない」と匿名で地蔵を置き、7年後に自らが設置者と明かしている。

 当初、地蔵堂の天井には地域の人が描いた絵を張っていた。今回は5年ぶり3度目の張り替え。前回と今回は、井村さんが「子どもたちが命の大切さや、自分自身を見詰め直す機会にしてほしい」と同校に制作を依頼した。

 同校の美術部員ら10人が、約15センチ四方の厚紙に絵の具や色鉛筆で仕上げ、天井板に張り付けた。アジサイやビワなどを描いた部長の佐藤陽菜さん(14)=3年=は「事件で亡くなった男の子も知っている長崎の名物を描いた。天国で幸せでいられるように願いを込めた」と話した。

 井村さんは、生徒と共に天井絵を御堂に取り付け、「小さな地蔵だが、今も通りがかった人が手を合わせてくれている。いつまでも命を思い、祈りをささげる場所であってほしい」と思いを語った。

長崎新聞社

最終更新:6/15(木) 10:46
長崎新聞