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独身アラフィフ男性ライターが見た『ジーサンズ はじめての強盗』と“最後にひと花”映画たち

6/15(木) 12:02配信

dmenu映画

80歳オーバーの3人が人生最後の賭けとばかりに銀行強盗を企てる映画『ジーサンズ はじめての強盗』(6月24日に日本公開)は、タイトルもすごいが、主演の“ジーサン”たちが全員アカデミー賞受賞者(モーガン・フリーマン、マイケル・ケイン、アラン・アーキン)であるなど、キャストも豪華。

老後の年金、住宅ローン、病気といった、やがて誰もが直面する社会的問題を扱った同作を、独身アラフィフ男性ライターの記者が、ひと足先に鑑賞した。

ちなみに、我々の世代が学生時代の友人と飲んでいると、話題はもっぱら親と自分たちの体調について。そして酔いが進むにつれ、誰かがつぶやく定番の言葉がある。「もうひとつ、何かやりたいなあ」。もちろん、「リタイアするまでに」あるいは「死ぬまでに」という意味だ。

人生最後の大勝負!「俺たちの年金を取り戻そう」

ウィリー、ジョー、アルの3人は40年以上も真面目に働いた会社から見放され、突然、年金を打ち切られる。さらに、住宅ローンが急に3倍になったり、医者から重い病気を告げられたりとトラブル続き。崖っぷちに立たされたジーサンたちは、家族や仲間と平穏な余生を過ごしたい、デザートに甘いパイぐらい食べたい、といったささやかな願いを叶えようと、銀行強盗を企てる。「俺たちの年金を取り戻そう」――。

痛快コメディ『ジーサンズ はじめての強盗』は、『ビバリーヒルズ・コップ』『ミッドナイト・ラン』などで知られるマーティン・ブレストの監督デビュー作『お達者コメディ/シルバー・ギャング』(1979年・日本未公開)のリメイクだが、描かれているのは現代の格差社会。真面目な労働者たちがあてにしていた企業年金を銀行が食いものにする。ジーサンたちは理不尽な世の中に反旗を翻し、資本側の象徴としての銀行を襲う、といういかにもアメリカらしい物語。もちろん銀行強盗は犯罪なのだが、見ているうちにジーサンたちを応援したくなる。

どの世代が見ても共感できる部分があり、楽しめる映画。だが記者は正直、アラフォーやアラサーでこの作品に出会っていたとしても、今の自分ほどには心に刺さらないと思った。“折り返し地点”を明らかに過ぎた、と自覚する世代だからこそわかる笑いや悲哀が、そこにはある。

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最終更新:6/15(木) 12:02
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