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ダイハツ、トヨタ工場で小型車生産も 新興国向け“ダイハツ発戦略車”

6/15(木) 14:32配信

日刊工業新聞電子版

■「軽」起点の良品廉価なモノづくり適用

 ダイハツ工業は新興国向けに開発する小型車の生産で、タイなどにあるトヨタ自動車の工場を活用し、ダイハツ独自の設計思想を導入して軽自動車起点の良品廉価なモノづくりを進める。トヨタと1月に設立した両社横断の「新興国小型車カンパニー」のもと、ダイハツ主体で開発する小型車に適用する。元トヨタ専務役員で、8日付でダイハツ社長に就任した奥平総一郎氏が日刊工業新聞社などの取材で明らかにした。

 同カンパニーは両社横断部門などの3部と、タイのトヨタ開発拠点「TDEM」も支援する事業体。小型車開発はダイハツ主体で、アジアを中心とした新興国攻略を担当する。ダイハツの工場が無い国は、トヨタの既存設備を活用する。同カンパニーが展開する国や時期は明らかにしていないが、すでにTDEMのエンジニアがダイハツの本社工場(大阪府池田市)におもむき、軽で良品廉価を実現した「シンプル・スリム・コンパクト」なモノづくりなどを学んでいる。

 奥平氏は「軽自動車は省資源、省エネルギー。地球全体を考えると、コンパクトなパーソナルモビリティーを大事に広げていくことが重要」とも指摘。東京五輪・パラリンピックがある2020年までに、独自の新設計思想「DNGA」を採用した第1弾の軽自動車を投入する。

 25年までの中長期では電動化も推進。電気自動車やハイブリッド車などで複数ある方式のうち、価格も含め軽自動車に最適なものを選び、トヨタの協力も得て進める。コネクテッドカー(つながる車)技術導入や、国内で業者販売を含む小型車販売強化にも意欲を示した。

≪エンジン・エネ効率はまだまだ伸ばせる≫
―ダイハツの強みは。
 「良品廉価を極めている。軽を核に仕事をゼロから見直し、コストに加え品質意識が強い。品質追求がスリムな工程、低コスト化につながった。課題は先進技術の取り組みと、既出のインドネシアとマレーシア以外に提供するクルマづくり」

―先進技術とは。
 「電動化は取り組むべき課題。安全技術も向上する。先進技術をみんなのモノにするのが、ダイハツの役割。また小型モビリティーこそ、コネクテッドは必要。顧客、車、販売店、メーカーがつながる世界は、そんなに遠くない。最適な価格で提供したい。エンジンもエネルギー効率はまだまだ伸ばせ、磨くべき所はたくさんある」

―ダイハツが開発する車両の生産目標は、25年に現状比100万台増の年250万台に設定しています。
 「ダイハツが関わる軽自動車と小型車で、ダイハツとトヨタの両ブランド車を足した目標値。新興国小型車カンパニーで関わる車と、既出市場での台数拡大で積み上げる」