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アイルトン・セナとルイス・ハミルトンは同じくらい速い? 両ドライバーを知るパディ・ロウが語る

6/15(木) 18:19配信

motorsport.com 日本版

 現在ウイリアムズでテクニカルチーフを務めるパディ・ロウは、アイルトン・セナとルイス・ハミルトン(メルセデス)の両者と共に仕事をした経験を持つ数少ないスタッフのひとりである。ロウは、このふたりの共通点や相違点について語った。

【写真】1992年の“伝説の“モナコGP。ウイリアムズを苦しめたアイルトン・セナ

 ハミルトンがセナに並ぶ65回目のポールポジションを獲得して、そこから優勝を飾ったカナダGPが終了した後、ソーシャルメディア上では、ハミルトンとセナがどのようなキャリアを積んできたのかということに関する議論が多く見られた。

 ロウは、1993年にわずかながらもマクラーレンでセナと共に仕事をしている。また1997年から昨年まではハミルトンとも仕事をしてきた。そのロウは、セナとハミルトンは間違いなくベストなドライバーだと考えている。

「F1の歴史において、彼らふたりは数少ない偉大なドライバーだ」とロウは話した。

 またハミルトンはセナと同等のスピードを持っていると考えているのかと尋ねられたロウは、「イエス。間違いなくそうだ」と答えた。

「彼らのような素晴らしいドライバーは、並外れたラップを走ることができる。そういうラップを(カナダGPの土曜日のように)走ることができるルイスや、マシンに乗っていない時の彼に対するメルセデスの判断やシミュレーションを見れば、分かることだと思う」

「彼らの実力はチャート上には現れない。(カナダGPの)FP3の後、フェラーリが最速だと考えた人もいただろうが、そういう人はルイスが彼らを超えていくのを見ることになったんだ」

「毎回こういうラップを走ることはできない。しかし時には、何か本当に並外れたものが要求された時には、“一体どこからそんなものを引き出してきたんだ?“というようなラップを走ることができる。ルイスはそういうことができる一人であるし、アイルトンもそうだった」

両者の性格の違い

 ロウはふたりが同等の速さを持ったドライバーであると考えているが、F1という課題への取り組み方には大きな違いがあると考えている。

「性格に関しては、彼らには大きな違いがあると思う」とロウは話した。

「いくつかのことが原因でルイスを非難する人たちもいるが、実際彼は本当にジェントルマンで、とてもフェアなレーサーだ。ハードでもあるがフェアなんだ」

「アイルトンに関しては、少し好意的に考えられている傾向にある。私はアイルトンと敵対したことが多かったので、(マクラーレン時代に)彼との関係には苦労していた。私がウイリアムズにいた時、アイルトンは我々が倒さなければいけない相手だったのだ」

「最終的には1992年に彼を倒したが、それまでは彼を倒すことは不可能のように思えていた。彼は情け容赦のないドライバーだった。あの時の彼は敵を脅すような様々な戦略を持っていた」

「当時は予選でブロックをしてもペナルティがなかったが、私はある日リカルド・パトレーゼと“アイルトンをどうにかしよう“と話し合った。でも彼はアイルトンにやり返されることを恐れていた」

「当時ははこういう感じだった。今は何かあればFIAを頼ることができる。あの時は今とは全く違う世界だったし、アイルトンはしかるべき方法でそういうことをしていた」

Jonathan Noble