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LUNA SEA「皆が描いてくれた星空」結成日に想いを共にした武道館

6/15(木) 16:52配信

MusicVoice

 【レポート】メジャーデビュー25周年を迎えたロックバンドのLUNA SEAが5月29日、東京・日本武道館で単独公演『LUNA SEA The Anniversary 2017』を開催した。全国各地から集結した1万4000人のオーディエンスを前に、聖地・武道館で、「ROSIER」「TONIGHT」などの往年の名曲を含む20曲を披露した。日本のビジュアルロックシーンを代表するバンド、LUNA SEAの結成日でもあるこの日、日本武道館は“Happy birthday dear LUNA SEA”の温かいファンのコールに揺れた。

■快晴のアニバーサリーライブ

 「ウチには雨男が多数いる」と、苦笑いするRYUICHI(Vo)。重要なライブではかなりの高確率で悪天候に見舞われるというジンクスがあるLUNA SEAのライブ公演だが、この日は突き抜けるような快晴日で、まるでお天道様も『LUNA SEA The Anniversary 2017 日本武道館』の開催とLUNA SEAの記念日を祝福しているようだった。

 日本武道館公演というプラチナ・ライブに加え、TV生中継も入るという特大イベントにLUNA SEAメンバーは気合十分だ。360度見渡せるステージの中央にはトリプル・バスドラムのセット、頭上には“電飾のカーテン”、そしてステージ袖には出番を待ち構えているギターたちがズラリと並んでいる。

 SUGIZO(Gt、Vn)が放つセクシーなギターノイズの咆哮が日本武道館を覆いつくし、ステージに立つブラック・コーディネートのメンバーに会場中のライトが全て集まる中、アニバーサリーライブがスタートした。「Metamorphosis」「PRECIOUS...」を1万人超のオーディエンスに披露し、RYUICHIは「今夜はハチャメチャやって下さい!」と会場の熱気をガツンと上げる。

 そして、ライブ中継での参戦に対し「TVの前でもハチャメチャやって下さい! 家の中を壊さないように!」と、お茶の間でライブを楽しむファンに注意喚起を促しつつ、抑えきれないテンションを滲ませていた。

■「Dejavu」「JESUS」「Image」往年の名ナンバーを披露

 ステージ、そしてドラムセット背後までグルっと円状に伸びたステージロードを縦横無尽に駆け回るINORAN(Gt)、SUGIZO、J(Ba)らの弦楽器隊はオーディエンスの目の前で会話するようなグルーブを見せた。メンバーを目の前に迎えたファンにとってはこの上ない眼福だ。

 今や日本を代表するドラマーとして、各方面で活躍する真矢(Dr)のプレイが最も活き活きとするのは、やはり何といってもLUNA SEAのライブ。抜群の安定感と破壊力で、Jの長いリーチが叩き出すピックストロークのベーストーンと共に、武道館に一発ずつ、何度も、“LUNA SEAの鼓動”を刻み続けていた。

 「これぞLUNA SEA」と唸ってしまう、耽美で生々しいサスティーンのSUGIZOのロングトーン・ギタープレイは会場中のオーディエンスの鼓膜を突き破るかのように響き渡る。SUGIZOの鋭いギターの倍音にRYUICHIの包容感のある歌声、そしてINORANの輝く陶器のようなエッジのサウンドアプローチ。この対比は決して替えのきかない“LUNA SEAサウンド”のリード部を担っている。

 「NO PAIN」では頭上の“電飾のカーテン”がステージ足下まで下がり、舞台正面を180度覆って様々なライトエフェクトと映像を醸した。「NO PAIN」の楽曲世界観とシンクロし、平和を願う気持ちが込められた映像、そして妖艶に変化する光のアートにオーディエンスは魅了された。同様の効果の小型“電飾のカーテン”を覆ったカメラも稼働し、モニター越しにライブを閲覧していても、画面上で会場での視覚効果を共有できるという技術も光っていた。

 LUNA SEAのアンサンブルの基本スタイルは「ドラム・ベース・エレクトリックギター」の編成だが、「I’ll Stay With You」ではアコースティックギター2本(うち1本はRYUICHIが担当)にエレクトリック・バイオリンという編成で披露。

 しなやかなボーイングでバイオリンを愛撫するSUGIZOは、バイオリンの調べにディレイをかけるという前衛的なアプローチをLUNA SEA楽曲にフィーチャーさせ、それはLUNA SEAライブの絶妙なスパイスとなっていた。何ともさりげなく高貴な匂いを漂わせる、LUNA SEAのオルタナティブロック要素である。

 そして、笑顔で「真矢」コールに包まれながらのドラムソロ。男らしいビート主体のベースソロで会場を湧かす、J。あらゆる角度から聴衆のポテンシャルを引き出し、即時レスポンスで互いを爆発させるステージはもはや“オーディエンスとLUNA SEAのセッション”であった。

■感謝の「I for You」から怒濤の佳境、「ハッピーバースデーLUNA SEA」

 RYUICHIは28年前の結成時には、LUNA SEAは「30年近く先は見ていなかった」とファンに伝え、ここまで来られた事への感謝を言葉で伝え、「I for You」という楽曲でその想いを伝えた。そして「ケガをしなければ何をしてもいい!」と猛るRYUICHIは武道館のオーディエンスをライブ佳境へと誘い、「STORM」「ROSIER」と、ファンにとっても馴染みの深いキラーチューン、“LUNA SEAアンセム”をフルボルテージで演奏し、1曲目「Metamorphosis ~Beginning part」から始まった公演は、「Metamorphosis ~Ending part」へと繋がれ、本編を終了した。

 アンコールまでの時間、ぽつりぽつりと客席から小さな光が灯された。その小さな光は如々に数を増やし、白と青の2種類の光が均一に客席を覆いだした。アリーナ席から2階、3階と、武道館中がその光に包まれたと同時に、<Happy birthday to you ♪><Happy birthday dear LUNA SEA ♪>と歌うオーディエンスの祝福が360度の全方位からステージに向かって降り注いだ。

 今日はLUNA SEAの誕生日だ。LUNA SEAの歳の数のロウソク、いや、それ以上の祝福の灯火がファンによって灯され、感慨深い表情で再びステージ姿を現したメンバーは意気揚々とアンコールに応えた。

 「愛」がテーマとなるニューアルバムの制作、12月のさいたまスーパーアリーナ公演という2つのサプライズ情報をオーディエンスに示唆したRYUICHIは、今夜の素敵な出来事を「みんなが描いてくれた星空」とロマンチックに喩え、深々と一同でファンに向かってお辞儀、本公演の最終最後の楽曲「MOTHER」で、熱気と愛に満ちたアニバーサリー公演に幕を閉じた。

(取材=平吉賢治)

■セットリスト

『LUNA SEA The Anniversary 2017』
日本武道館公演5月29日

01. Metamorphosis ~Beginning part
02. PRECIOUS…
03. Dejavu
04. JESUS
05. Image
06. The End of the Dream
07. HURT
08. NO PAIN
09. I'll Stay With You
10. Dr. solo ~ Bass solo
11. BLUE TRANSPARENCY 限りなく透明に近いブルー
12. I for You
13. STORM
14. TIME IS DEAD
15. ROSIER
16. Metamorphosis ~Ending part

ENCORE

EN01. Anthem of Light
EN02. TONIGHT
EN03. WISH
EN04. MOTHER

最終更新:6/15(木) 16:52
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