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米航空会社のエコノミー座席、どこが最高?

6/15(木) 16:22配信

ウォール・ストリート・ジャーナル

 航空会社がさまざまな方法で保有機材の座席数を増やそうとするなか、座席の足元の広さや横幅のばらつきが広がりつつある。旅行者としては、思わぬところで居心地の悪い座席に遭遇しないよう細心の注意を払いたい。

 一部の航空会社は、エコノミークラスのシートピッチ(座席背もたれの前後間隔)をかつて標準だった32インチ(約81センチ)から28インチに縮めている。じかに影響を感じるのは膝頭だ。フルサービスの航空会社はシートピッチを30インチに縮小している。

 アメリカン航空は、15年前には34インチだったエコノミークラスのシートピッチを29インチに縮小することを検討していた。だが29インチへの縮小を発表すると、顧客が反発した。アメリカンは顧客から不満を聞き、29インチへの縮小を見送った。

 13日に明らかになったところによると、アメリカンが導入する新型機「737マックス8」は機体の大きさこそ737-800型機と同じだが、座席は縦に2列増えて172座席となる。シートピッチは31インチから30インチに狭まる。アメリカンは当初737-800型機を150席で運行し、2015年に160席に増やしていた。

 シートピッチを縮小できたのは、背もたれや座面が可動式の、これまでより小さなシートのおかげだ。

 サウスウエスト航空はやはり737マックス8型機を導入し、シートはロックウェル・コリンズ社製のスリムを使う。だが、アメリカンと違ってファーストクラスや足元の広い列はなく、座席はシートピッチが32インチの737-800型機と同じ175席になる。サウスウエストは、同じ座席数を維持すれば経営効率が得られると話す。

 旅行者たちはエコノミーでのフライトが苦痛な原因について、座席の詰め込み、荷物料金、頭上から荷物が落ちてくることへの不安を挙げている。

 座席の詰め込みは2001年以降の旅客低迷を受けて本格化。旅客が回復する過程で格安航空会社が増え、多くの市場で格安運賃が広まった。競合の航空会社は座席数を増やせば格安運賃に対抗しながら利益を得られると考えた。

 一方、座席メーカーはシートを軽量・小型化する方法を編み出した。新しい金属や部品素材で細いフレームを強化した。3Dコンピューターのモデリングが設計を後押ししたとメーカーは話す。

エコノミー座席はどの航空会社が最高か?

 ジェットブルーが最高だ。シートピッチは32インチで、高速Wi-Fi(ワイファイ)サービスや座席ごとのエンターテインメント画面がある。旅客機の座席に点数をつけるシートグル社と親会社のトリップアドバイザーの幹部、ジャミ・カウンター氏は「エアバスの機材は一貫して他の機材より高い点数をあげている」と話す。

 ジェットブルーに近いのがヴァージン・アメリカで、シートピッチは32インチ。サウスウエストは一部機材が32インチで残りは31インチだ。以上の格安航空3社は、価格は最低でないことも多いが、快適さとサービスで人気があり、足元の空間は最大だ。

最悪なのは?

 米国の航空大手では、シートピッチが28インチのスピリット航空とフロンティア航空だ。ライアンエアーでさえもっと広い。世界でも、そこまで狭いのはチャーター便の運航会社くらいだ。シートグルによればスピリットは米旅行者の口コミで最下位を独走しているという。

大手はどうか?

 アメリカン、デルタ、ユナイテッドの大手3航空では保有機の大半でシートピッチ30~31インチを標準にしている。座席の列を増やせば新たな機材の費用をかけずに輸送力を増やすことができ、収益力が高まるという。

座席の横幅は?

 エコノミー専用のボーイング製単通路機は通常17.2インチ。エアバスは機体が広いため18.3インチだ。

 広胴機の座席幅は18インチから17インチに縮小しつつある。ボーイング787型機は横に8席並べるデザインだが、今ではほぼ全ての航空会社が17インチ幅の座席を9席並べて運行している。777型機は9席から10席になった。

By Scott McCartney