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やまゆり園再生の方向性公表 県審議会専門部会

6/15(木) 18:30配信

カナロコ by 神奈川新聞

 19人が殺害された県立障害者施設「津久井やまゆり園」(相模原市緑区)の再生構想を検討する県障害者施策審議会の専門部会は14日、同園再生の方向性を明らかにした。現在地での建て替えを軸に検討している新施設のコンセプトや規模、機能などについて、今後の検討のポイントを提示。8月以降に県に報告する内容の骨格になるとみられる。

 この日県庁で行われた9回目の会合で、報告取りまとめのたたき台となる資料を公表。これまでの議論で浮き彫りになった園再生の方向性やキーワードを整理したもので、施設コンセプトは▽小規模な暮らし▽安全・安心への配慮▽地域との交流の促進-の3点を挙げた。規模については▽意思決定支援の結果の受け皿▽地域生活移行の流れ▽時代に応じた可変性-などを並べた。

 場所については、現在地の千木良地区を「地域との交流という財産」とした一方、「県と政令市の役割分担」「日中活動の場の確保と生活の場との分離」も明記。機能面では、医療的ケアや強度行動障害への対応、短期入所の受け入れのほか、他法人のバックアップを含む地域における拠点もポイントに挙げた。

 資料を踏まえ、委員からは、少人数の単位で生活するユニット型の建物を推す声が多く上がった。また、現在地での建て替えに加え、横浜、川崎、相模原の3政令市を除く県所管域に一部を分散させる意見も出た。ただ「建てる場所がなければどうにもならない」「コスト的に可能なのか」との意見もあり、次回以降に実現の可能性も踏まえて検討していく。

 また、数十年後も見据えて施設を柔軟に活用できる方策も議論。将来的に入所者数が少なくなったときに入所枠をショートステイに転換することや、障害者の余暇活動や宿泊に使える施設として利用する意見も出た。

 部会は8月上旬までに計3回の会合を開き、報告をまとめる見通し。黒岩祐治知事は部会の報告を尊重する方針を示している。