ここから本文です

染色アーティスト、大阪で連続個展

6/15(木) 18:00配信

Lmaga.jp

関西を拠点に国内外で活動している加賀城健。「染色」の技術を基に多様な作品を生み出してきた彼のこれまでと現在を窺う3つの個展が、「the three konohana」(大阪市此花区・2回開催)と、「ホテルグランヴィア大阪」(大阪市北区)のアートフェア「ART OSAKA 2017」でおこなわれます。

【写真】加賀城健《Young Views-水をかえる》 染料、コットンサテン 90.0×90.0cm 2017年 ※7/8・9に「ART OSAKA 2017」(ホテルグランヴィア大阪)で展示予定

加賀城の作品には、美術と工芸の関係性を素材技法と視覚の問題から探るもの、布の素材感から触覚へと誘導するもの、制作プロセスによる身体感覚の喚起など、多様な傾向があります。本展では、彼の制作の展開を「身体性」と「平面性」に分け、そこに「新作展」を加えるという構成を取っています。

6月16日から「the three konohana」でおこなわれる前期<Physical Side>では、「身体性」を起点とした初期から現在の作品までを紹介します。数メートル以上の長さの布の上に置いた糊をスキージーで引きずり、その痕跡を脱色や染色で浮かび上がらせた作などは、抽象表現主義絵画の様なダイナミズムも特徴です。前期と日程が重なる7月8日と9日には、「ホテルグランヴィア大阪」26階でおこなわれるアートフェア「ART OSAKA 2017」に、「the three konohana」から出品。ここでは新作を中心に披露されます。

そして7月15日からおこなわれる後期<Flat Side>のテーマは「平面性」。 染色の副次的素材であるバインダーやラメを用いた作品、別の布地の素材をコラージュ的に用いた作品や、シェイプドキャンバス(四角形ではないキャンバス)を用いた作品が登場します。このように本展は、3つのパートで1作家の軌跡をたどるユニークなものです。コンプリートするには時間がかかり、有料催事も含まれますが、その分普通の個展よりも見応えがあります。ファンなら必見、初見の人には彼を知る絶好のチャンスとなるでしょう。

文/小吹隆文(美術ライター)

最終更新:6/15(木) 18:00
Lmaga.jp