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仙台に熱視線 県内交通事業者、新幹線開業で流動増

6/15(木) 2:09配信

北國新聞社

 石川県内に拠点を置く交通事業者が、石川と仙台を行き来する客の獲得に力を入れている。西日本ジェイアールバス(大阪市)は7月、金沢―仙台線を新設する。小松―仙台便を運航する全日本空輸は利用キャンペーンで取り込みを図る。北陸新幹線金沢開業で東北から石川を訪れる観光客は増加しており、バス、航空、鉄道事業者の利用者獲得競争が過熱しそうだ。

 西日本ジェイアールバスが金沢発着の路線を新設するのは13年半ぶりで、同社は7月28日から、週末を中心に夜行バス「百万石ドリーム政宗号」を運行する。ジェイアールバス東北(仙台市)との初めての共同運行で、金沢駅と仙台駅を約9時間で結ぶ。繁忙期は運行日数を増やす。

 片道の普通運賃は9500~9900円、学割運賃は8500~8900円。9月末まで、運賃が席数限定で7千円になるキャンペーンを実施する。

 広報担当者によると、金沢―仙台線はビジネス客、観光客の双方の利用を見込む。訪日外国人旅行者らには新幹線と高速バスを組み合わせた利用を呼び掛け、金沢-東京-仙台の周遊を促す。

 金沢―仙台の高速バスは北陸鉄道(金沢市)が毎日1便を運行し、運賃は9670円と、西日本ジェイアールバスと同水準となる。

 石川県観光企画課によると、昨年の県内の観光入り込み客数は前年比1・7%減の2458万8千人と減少したが、宮城・福島から来た人は10・7%増の21万6千人と増えた。新幹線開業前の2014年と比べると、宮城・福島は70・0%増と急増している。

 好調な旅客流動を背景に、JR西日本は昨年11月、乗り換えなしで金沢―仙台を結ぶ臨時新幹線を初めて運行した。

 一方、全日本空輸が運航する小松―仙台便の15年度利用者数は新幹線開業の影響で、前年度比3割減と落ち込んだ。しかし、昨年11月からは利用促進キャンペーン3本を立て続けに打ち出し、16年度は2割増と回復した。17年度は現時点で、1割増で推移しているという。

 小松-仙台便の運賃は3日前までに予約が必要な「特割」は片道約2万円からとなっている。所要時間は航空機が約1時間で圧倒的に短い。金沢支店の広報担当者は高速バスの路線新設について「予算や時間に合わせて使い分けが進む。両地域の流動が大きくなれば、新幹線、航空機、高速バスのいずれにもメリットがある」と期待した。

北國新聞社

最終更新:6/15(木) 2:24
北國新聞社