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【特集】活断層からわかる地震の仕組み

6/15(木) 15:58配信

毎日放送

近畿には大阪平野を通る上町断層、京都には花折断層、滋賀には琵琶湖西岸断層、そして兵庫には阪神淡路大震災を起こした野島断層など多くの活断層が通っています。22年前に神戸の街を破壊した野島断層に、今一度最新の科学技術を使って新たな調査に挑む地震学者に迫ります。

野島断層に注目

京都大学の林愛明教授。中国出身の地震学者です。5月、千葉で開かれた国際学会で発表した内容が大きな注目を集めました。それは…活断層についてのある発見でした。林教授は兵庫県の淡路島の野島断層の研究をしています。

「(断層の)滑り面が見つかったら取り出して年代測定する。リセットされてるかどうかわかる」(京都大学理学研究科 林愛明教授)

野島断層は22年前、阪神・淡路大震災を引き起こしました。地震の規模はM7.3を記録。断層は大きくズレ、淡路島の北部では約9キロにわたり地表に割れ目が現れました。こうした活断層研究の必要性が、いま高まっています。南海トラフ地震の予兆の可能性もあるからです。

今は活断層の活動期

「鳥取とか福岡とか最近は熊本ですが…前の時代に比べて地震が多くなって、南海トラフ地震が近づいてくる、ひとつの警鐘を示す時代」(地震考古学者 寒川旭さん)

南海トラフでは、海側のプレートに押された陸側のプレートがひずむことで地震を起こしますが、陸側の活断層でも同時にひずみがたまっています。ここ20年間ほどの陸の地盤の動きをGPSで捉えたグラフでは、ひずみがたまっていく様子がわかります。寒川さんは、歴史的にみても今は活断層の動く可能性が高い時期だと指摘します。

「南海トラフ地震が近づいてエネルギーがたまったら、活断層がバリバリと地震を起こしやすく、これが活動期。だいたい(南海トラフ地震の)50年前後長さで、いまはその中に入っている」(寒川旭さん)

毛細血管のような“破砕帯”

活断層の動きが活発化し始めている中、京都大学の林教授が研究対象に選んだのが、阪神・淡路大震災を引き起こした野島断層でした。

「野島断層の“破砕帯”を研究している」(林愛明教授)

破砕帯とは、断層面がすべることで周辺の岩石が毛細血管のように帯状に細かく破壊された部分です。林教授は、今まで研究対象としてあまり扱われることがなかったこの破砕帯に注目しました。

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最終更新:8/2(水) 16:26
毎日放送