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ANA塗装のMRJ、パリ到着 欧州初上陸、航空ショー初出展へ

6/16(金) 9:07配信

Aviation Wire

 三菱重工業(7011)と三菱航空機は現地時間6月15日(日本時間16日)、開発中のリージョナルジェット機「MRJ」の飛行試験3号機(登録番号JA23MJ)が、パリのル・ブルジェ空港に到着したと発表した。19日から同空港で開かれるパリ航空ショーで、地上展示する。MRJの実機を出展するのは初めてで、欧州上陸も初となった。

【三菱航空機が公開したANA塗装MRJの写真】

 機体の塗装は、ローンチカスタマーである全日本空輸(ANA/NH)のカラーリングに、米国で塗り直された。現地時間13日午前8時38分(日本時間14日午前0時38分)に、飛行試験拠点である米ワシントン州グラントカウンティ国際空港内のモーゼスレイク・フライトテスト・センター(MFC)を出発。カナダのウィニペグ・ジェームス・アームストロング・リチャードソン国際空港とグースベイ空港、アイスランドのケプラヴィーク国際空港を経て、15日午後5時5分(日本時間16日午前0時5分)に、ル・ブルジェ空港へ到着した。

 MRJは2008年3月27日、ANAがローンチカスタマーとして25機(確定15機、オプション10機)を三菱重工に発注し、事業化が決定。開発に手間取り、当初2013年だった納期は5度目の延期により、2020年半ばを計画している。

 MRJはANAのほか、32機を確定発注した日本航空(JAL/JL、9201)など、7社から計427機を受注。内訳は、確定受注が約半数の233機で、残りはキャンセル可能なオプション契約が170機、購入権契約が24機となっている。

 MRJの飛行試験機は現在5機。すでにANA塗装が施され、国内での飛行試験に投入する予定だった5号機(JA25MJ)は、当面飛行しない見通し。設計変更が進んでいることから、現在は県営名古屋空港に隣接する最終組立工場で、機器配置の見直しなどに使われている。

 パリ航空ショーは世界最大級の航空ショーで、世界各国から航空関係者や政府要人が集まる。三菱航空機は例年、客室を模したモックアップを会場に展示し、売り込みを図ってきた。

 今回の機体お披露目には、親会社の三菱重工業(7011)の宮永俊一社長や三菱航空機の水谷久和社長、ANAホールディングス(9202)の篠辺修副会長が出席を予定。三菱航空機では、ANA塗装機を出展することについて、ローンチカスタマーに敬意を表するためだとしている。

 MRJが航空ショーに参加するのは、今回が初めて。地上展示のみで、飛行展示は行わない。また、三菱航空機は15日、3号機がANA塗装となる様子を収めた動画を公式サイト「MRJ Progress Updates」で公開した。

 MRJ最大のライバルである、ブラジルのエンブラエルが開発中の「E2」シリーズは、最初の機体となるE190-E2が、2016年2月25日にロールアウト。予定を前倒しして、3カ月後の同年5月23日に初飛行に成功し、7月11日からロンドン近郊で開かれたファンボロー航空ショーに飛行試験初号機(登録番号PR-ZEY)を持ち込んだ。

 E2シリーズは、現行のエンブラエル170(E170)とE175、E190、E195で構成する「Eジェット」の後継機。E175-E2とE190-E2、E195-E2の3機種で構成する。今回のパリ航空ショーでは、E2シリーズで最大の機体サイズとなるE195-E2の初号機(登録番号PR-ZIJ)を地上展示。同機は3月7日にロールアウトした。

Tadayuki YOSHIKAWA

最終更新:6/16(金) 9:19
Aviation Wire