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被爆証言、11言語で世界へ 京都外大で翻訳成果発表

6/16(金) 10:51配信

京都新聞

 広島、長崎の被爆者の証言映像を外国語に翻訳し海外に発信する取り組みの成果発表会「被爆者証言を世界に」が15日、京都市右京区の京都外国語大であった。字幕付きの映像の上映や、翻訳に携わる学生らの話があり、参加者は被爆の実相を世界に伝える意義をあらためて考えた。
 被爆証言の多言語化を進める「被爆者証言の世界化ネットワーク」(NET-GTAS)などが主催した。
 同ネットワークは京都外国語大を事務局として2014年に発足、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館が集めた証言を翻訳している。前年度までに18人の証言を11言語に翻訳し、計88本に字幕を付けた。うち44本に同大学の学生や教員、卒業生が関わっている。
 成果発表会では、14歳の時に広島市で被爆した女性の証言を約22分にまとめた作品を上映。11言語で2分ずつ字幕を切り替えて紹介した。続いて、字幕が付く前の証言映像2本を流し、どのように翻訳作業をしているのかを説明した。
 関係者の報告では、学生が当事者の生々しい表現を他言語で伝える難しさを話した。韓国語の字幕を監修する男性教員は「悲惨過ぎてつらい、という留学生もいる。翻訳を通し核兵器がどのような結果をもたらすのか知ってほしい」とした。
 来場した被爆者で、本年度に証言が翻訳される濱恭子さん(91)=大阪府茨木市=は「素晴らしい取り組み。多くの言語にしてもらい、戦争は絶対に起こしてはいけないという思いが世界に伝われば」と期待を込めた。

最終更新:6/16(金) 10:51
京都新聞