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増える高層住宅、日本の火災対策は 設備以外も確認を

6/16(金) 5:02配信

朝日新聞デジタル

 英ロンドンの24階建て高層住宅で大規模延焼火災があった。日本の高層住宅はどういう火災対策をとっているのか。

 地上11階以上の建物の場合、はしご車からの放水は困難とされる一方で、高層住宅は増えている。総務省の統計によると、15階建て以上の共同住宅は全国で84万5500戸(2013年)。10年前の2・6倍にもなるという。

 ただ総務省消防庁によると、国内では近年、高層住宅全体に燃え広がるような火災は起きていない。11階建て以上の共同住宅の火災は11~15年、全国で計2512件発生したが、平均の焼失面積は3・34平方メートルで、死者が出たのは57件で計60人だった。

 これは、11階建て以上の共同住宅にはスプリンクラーの設置が原則義務づけられ、出火時にシャッターや扉で区切って延焼や煙の充満を防ぐ仕組みがあることが大きい。また、建物内を縦に走る「連結送水管」を通して地上から押し上げた水を各階で放水し、消火する設備も整っている。この管は7階建て以上の共同住宅で設置が原則義務付けられているという。

 東京消防庁の防火担当者は「法令通りの設備がある共同住宅ならば、ロンドンのような大規模火災が起きる可能性は低い」とみる。

 ただ、どんなに防火・消火設備が充実していても、避難時にエレベーターに閉じ込められるなどの危険性はある。同庁は「日頃から避難経路を確認する必要がある」と呼びかけている。(国吉美香)

朝日新聞社