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【英国】英中銀、3人が利上げ主張 据え置きもインフレ加速で

6/16(金) 11:45配信

NNA

 英中銀イングランド銀行は14日に開いた金融政策委員会(MPC)で、政策金利を0.25%に据え置くことを決めた。金融資産購入による量的緩和策についても、4,350億ポンドで維持した。いずれも大方の予想通りだが、利上げを主張する委員が従来の1人から3人に増えている。
 15日に公表された議事録によると、8人の委員のうちクリスティン・フォーブス委員が前回に続き0.25ポイントの引き上げを訴えたほか、新たにマイケル・サンダース委員とイアン・マカファーティー委員がこれに同調した。カーニー総裁を含む5人は据え置きを主張した。MPCで委員のうち3人が利上げを支持したのは2011年5月以来のことだが、当時のMPCは9人の委員で構成されていた。今回の3人のうち、フォーブス委員は今月末で退任する。金融資産の購入規模の維持では全会一致で決定した。
 英国の5月のインフレ率は前年同月比2.9%上昇し、4月の2.7%から伸びが加速して2013年6月以降で最高を記録。上昇幅は市場予想を上回り、中銀が目標とする2%を4カ月連続で超えた。一方で平均賃金は伸び悩み、4月は1年前に比べて1.7%の上昇にとどまる。
 MPCでは、インフレが従来の予想を上回って加速し、今秋には3%を超えるとの見方で一致している。利上げを主張した3人は、投資や輸出の拡大により経済は堅調を維持するため、一般世帯の消費を抑えてインフレを引き下げる必要性を指摘。これに対して5人は、経済が予想以上のペースで減速しているうえ、賃金の上昇率が低迷し住宅市場が軟化していることに懸念を示し、インフレは十分に抑制されるとの見方から据え置きを唱えた。ただし利上げに踏み切る際には、小幅で段階的に引き上げることで全員の意見が一致している。
 第1四半期(1~3月)の国内総生産(GDP)は前期比0.2%の拡大にとどまり、主要7カ国(G7)では最低水準となった。ただし中銀は、消費者の景況感は比較的堅調なうえ投資と輸出が伸び、失業率も過去40年余りで最低を記録しているため、国内経済の軟化がどの程度続くかは不透明としている。
 中銀は、適切な金融政策を判断する際には、インフレ圧力の進展、個人消費の低迷が長引くかどうか、個人消費以外の需要がどの程度埋め合わせるかを考慮することが重要と指摘。インフレの上限を2%とする目標に向けて、引き続きデータなど証拠を注意深く監視し、経済見通しの変化に対応できるよう備える方針を示した。

最終更新:6/16(金) 11:45
NNA