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快進撃の藤井聡太四段、次戦は東大生 歴代最多まで2勝

6/16(金) 7:56配信

朝日新聞デジタル

 デビューから快進撃を続ける将棋の中学生棋士、藤井聡太四段(14)は15日の対局で26連勝を挙げ、史上最多連勝記録まであと2勝と迫った。次回は17日の朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)で、アマチュアと対戦する。相手は、5月に学生名人戦で優勝した藤岡隼太(はやた)さん(19)=東京都三鷹市=。プロを目指したものの断念し、今春、東京大に入学。「時の人」との対戦を控え、「夢のよう」と心を躍らせている。

【写真】学生名人戦で優勝した藤岡隼太さん=5月28日、東京都港区

 藤岡さんは松山市出身。地元の将棋センターで腕を磨き、小学5年の時には山根ことみ女流初段(19)らと共に小学生の団体戦で全国優勝した。6年の時、棋士養成機関「奨励会」に6級で入会。週末に松山からフェリーに乗って大阪で開かれる例会に通い、棋士を目指す日々が始まった。

 だが、何よりも「勝利」が求められる世界になじめなかった。練習対局では格上の相手にも勝てるのに、例会になると消極的な手を選びがちになってしまう。「自分は本当にプロになりたいのか、自問自答するようになった」。負けた時は、帰りの夜行フェリーの中で対局を振り返るのがつらかった。

 5級だった中学2年の時、奨励会を退会した。その後、友人に誘われたのを機に、競技かるたに打ち込んだ。「将棋の代わりに何かを始めたかった」。高校の時は団体戦で全国大会に出るほど、腕を上げた。

 1浪の末、東大に入学。地元とは違う相手がたくさんいる新しい環境に刺激を受け、将棋を再開した。関東の大会で好成績を挙げ、学生名人戦の出場権を獲得。5月末、全国の強豪が集まるトーナメントを5連勝して優勝した。1年生の優勝は9年ぶりの快挙だ。「信じられない。奨励会にいた頃とは違い、伸び伸び指せたからだと思う」

 優勝に伴い、朝日杯の出場が決まった。抽選の結果、対戦することになったのは藤井四段。藤岡さんが奨励会をやめた翌年に入会し、昨年、わずか4年でプロ入りを果たした。「プロとして負けられないという気持ちはある。いつも通り指せたら」と話す。

 藤井四段にとって27連勝がかかる対局は大きな注目を集める。藤岡さんは「光栄としか言いようがない。一方的にやられないようにしたい」と控えめに語る一方、「迷ったら強気な手を選びたい」。中学生の頃には持てなかった前向きな気持ちで、将棋盤に向かう。

 対局は1次予選の1回戦。17日午後2時から、大阪市福島区の関西将棋会館で指される。対局の模様は、朝日新聞デジタル(https://www.asahi.com/)で中継される。(村瀬信也)

朝日新聞社