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「富士山障子」本興寺へ 湖西の旧旅館が寄贈

6/16(金) 8:50配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 湖西市のJR鷲津駅前で1923(大正12)年から78年間営業した旅館「喜良久(きらく)」にあった「富士山の障子」が15日、地元の本興寺に寄贈され、除幕式が行われた。旅館は2001年に廃業し、障子は保管されていたが、元おかみが「多くの人に見てもらえれば」と寄贈した。

 障子は昭和初期に作られ、8枚組みで幅5メートル余り。木を組み付ける伝統工芸「組子」の技術で、富士山の稜線(りょうせん)が表現されている。山頂部を左寄りに配置し、麓に2本の小さな松もある。

 旅館では客が食事や宿泊をした広間に取り付け、客の目を楽しませていた。同寺でも参拝者の目に触れる長廊下に設置。風雨からの保護用に透明アクリル板のカバーで覆った。

 除幕式には元おかみ伊奈初枝さん(99)=同市風の杜=、障子を作った建具師沢木千代次さんの長男謙市さん(69)も立ち会った。

 謙市さんは「富士山の輪郭やバランスを取るのが難しかったはず」と父の作品を評価。伊奈さんは「眠っていた障子を世に出してもらえてありがたい。建具師さんも喜んでいると思う」と語った。

静岡新聞社