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<還付金詐欺>「ATMへ」でタクシー運転手機転 被害防ぐ

6/16(金) 9:47配信

毎日新聞

 「医療費などが戻る」と偽り、現金を振り込ませる還付金詐欺などの特殊詐欺が多発する中、タクシー運転手が被害を未然に防ぐケースが相次いでいる。タクシーは高齢者が移動の手段として利用する機会も多く、大阪府警も被害防止の担い手として期待を寄せている。【池田一生、道下寛子】

 5月19日、日本タクシー(大阪市旭区)の森拓也さん(49)のタクシーに大阪市都島区の70代女性が乗り込んできた。女性は区役所職員を名乗る男から電話で「保険料の返還手続きができていない。今日中ならまだ間に合う」と言われていた。北区の無人ATM(現金自動受払機)に行くよう指示された女性の話を聞くと、森さんは還付金詐欺だと確信。最寄りの交番に連れて行ったという。

 森さんは15日、被害を防いだとして都島署から感謝状を受け取った。「母やおばの家にも不審な電話がかかったことがあったので、無人ATMや還付金と聞いて詐欺だと直感した」と振り返った。

 ナショナルタクシー放出営業所(大阪市鶴見区)に勤務する石田光司さん(51)は4月6日、旭区の80代男性を乗せた。男性は慌てた表情を浮かべて、「区役所から電話があり、『お金を返す。タクシー代も渡すので、午後1時までに京阪守口市駅前の無人ATMまで来てほしい』と言われた」と話した。

 石田さんは「普通は役所の窓口に行くように言うのではないか」と不審に思い、男性に「詐欺ではないか。警察に行った方がいい」と話した。男性は素直に応じ、タクシーで駅前の交番まで連れて行ったという。守口署から感謝状を贈られた石田さんは「今後も詐欺の被害に遭っている人がいれば、ためらわずに声をかけていきたい」と話した。

最終更新:6/16(金) 9:47
毎日新聞