ここから本文です

神戸山口組組長逮捕「弱体化の好機」 京都府警、取り締まり強化

6/16(金) 23:30配信

京都新聞

 山口組と神戸山口組の「代理戦争」の様相をはらんだ指定暴力団六代目会津小鉄会(京都市下京区)の本部事務所での乱闘は、神戸山口組のトップが逮捕される事態に発展した。京都府警は、他にも十数人が関与したとみて捜査を進めるとともに「暴力団の弱体化を図る好機」として取り締まりを強化する。
 府警は16日、傷害と暴力行為法違反の疑いで、神戸山口組組長の井上邦雄容疑者(68)や、会津小鉄会6代目会長馬場美次容疑者(76)ら計6人を逮捕した、と発表した。4月に任俠(にんきょう)団体山口組が結成されるなど、三つの山口組が存在する中、分裂の中心人物とされる井上容疑者を逮捕し、事件の背景や組織の実態解明を進める。
 逮捕容疑は共謀し、1月11日、下京区の会津小鉄会本部事務所で、同会組員9人に集団で暴行し、組員(69)の頭部に軽傷を負わせた疑い。府警は全員の認否を明らかにしていない。
 捜査関係者によると、乱闘前日、山口組を支持する会津小鉄会組員や山口組系組員が本部事務所を占拠し、7代目が決まったとする文書が約20の組に出された。携帯電話の履歴から井上容疑者が馬場容疑者と連絡を取り合い、配下組員に事務所奪還を指示した疑いがあるという。
 会津小鉄会は、山口組組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)と、神戸山口組の中核団体で井上容疑者が組長を務める「山健組」(神戸市)とつながりが深く、山口組分裂以降、内部分裂の火種を抱えていた。6代目の後継人事を巡って内紛は表面化し、幹部2人が両組織を後ろ盾に別々に「7代目」を名乗り、分裂が決定的となった。
 府警は、二分した会津小鉄会の弱体化に向け、京都市と連携し、乱闘を理由に同会本部事務所の使用差し止めにつなげた。「7代目」を主張する二つの組を六代目会津小鉄会の傘下組織と位置付け、山口組に近い方の組に暴対法に基づく中止命令(事務所禁止行為)を出すなど、暴力団対策を進めている。
 府警によると、2016年末の府内の暴力団員は、340人で13年の750人から半数以下となった。内訳は会津小鉄会が約170人、山口組が約70人、神戸山口組が約100人(いずれも準構成員を含む)。

最終更新:6/16(金) 23:30
京都新聞