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東京五輪で中山、冨安の牙城に挑むC大阪U-18の17歳DF瀬古歩夢

6/16(金) 11:00配信

デイリースポーツ

 17歳のセンターバック(CB)にとっては苦い敗戦となった。6月10日のJ3第12節C大阪U-23-沼津戦で、C大阪U-23は4失点を喫する大敗。この一戦にフル出場したDF瀬古歩夢(17)=C大阪U-18=は「DFにとって厳しい4失点。自分たちミスや準備不足、そういうところを日々の練習から徹底的にやっていかないとまた大量失点になる」と厳しい表情で振り返った。

 瀬古は17歳を迎えたばかりの高校2年だが、身長183センチ体重72キロと体格は既に大人顔負け。沼津戦でも相手の190センチFW渡辺と臆することなく空中戦を演じた。

 「まだまだCBとしては体が細いし、ヘディングやDFとして大事な対人だったりを練習していきたい」と反省が口を突いたが、最終ラインから中盤に正確な縦パスを供給するなど、守備だけでなく攻撃の起点としての働きも見せた。

 「後ろからボランチのようにボールを動かして、ゲームコントロールをしたい。縦パスで攻撃のスイッチを入れるのは自分の特長でもあるので、もっと増やしていければ」。

 観客席にはU-20W杯日本代表を率いた内山篤監督の姿もあった。瀬古を小学生の頃から知るという内山監督は「いい選手になった。ボランチでもやれる」と評していた。

 00年生まれの20年東京五輪世代にあたるが、同世代のCBにはU-20W杯でベスト16進出に貢献した中山雄太(柏)と冨安健洋(福岡)の絶対的なコンビが君臨している。瀬古が東京五輪のピッチに立つためには、2人の牙城を崩していかなければならない。

 瀬古も「2人はプレッシャーが来ても慌てずボールを持てるし、フィジカルも強い。今の自分に足りない対人の強さもある。追い付くためにはもっとやらないといけない」と、その厳しさを自覚する。

 中山はJ1首位に立つ柏のレギュラーとしてJ1通算37試合出場、冨安もJ1、J2合わせて22試合出場を数える。対して瀬古はJ3通算7試合、5月のルヴァン杯神戸戦でクラブ史上2位となる16歳11カ月17日でトップチームデビューを果たしたが、J1での出場経験はゼロ。経験面で大きく水をあけられている。

 年齢の壁もある。東京五輪世代の最上級生となる中山(97年2月生まれ)に対して、00年6月生まれの瀬古は4学年下になる。リオ五輪世代なら、最上級生の遠藤航(93年2月生まれ)に対する井手口陽介(96年8月生まれ)にあたる。

 リオ五輪日本代表で井手口がチーム最年少だったことを考えれば、(久保建英を除けば)同様に最年少世代となるだろう瀬古が、守備の要を担う存在に成長するのは並大抵のことではない。

 それでも「(東京五輪は)日本でやるし、自分たちの代でも入れる。U-20W杯メンバーが中心と言われていますけど、自分たちの代が何人でも入れれば。そこは意識しています」と言い切った。

 公称では身長183センチだが、実際は185センチ近くある。体重も現在75キロだといい「身長を考えると78キロは欲しい」とまだまだ成長過程にある。

 C大阪ではトップチームの練習に帯同することも。J1デビューはまだ先の話になるかもしれないが、尹晶煥監督は「チャンスがあれば」と、起用の可能性を全否定はしない。「やっぱり東京五輪を目指していますし、出場するためにはしっかりトップチームに昇格して、トップで試合に出ることが一番の目標」と、足元を見つめることも忘れない。

 東京五輪までの3年の月日は瀬古にどこまでの成長を促すのか。自国開催の祭典に向け、若き俊英は黙々と研鑽を積む。(デイリースポーツ・山本直弘)