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【巨人】内海4回68球2失点、続投では?…原さん特別観戦記

6/16(金) 10:03配信

スポーツ報知

◆日本生命セ・パ交流戦 巨人3―7ソフトバンク(15日・東京ドーム)

 巨人前監督の原辰徳氏(58)が、スポーツ報知に特別観戦記を寄せた。ソフトバンクに敗れて連勝が2で止まり、同一カード3連勝も逃した巨人に対し、チーム状況が苦しい時こそ、首脳陣、選手個々が、チーム内でそれぞれの立ち位置を理解することの重要性を説いた。(構成・高田健介)

 何事もなかったように過ぎた6回の攻撃が、この試合のターニングポイントだった。先頭の陽岱鋼が頭部死球を受け、代走で出た重信が結局、最後まで盗塁を試みず、無得点に終わった。 2点を追う展開で、スチールのサインを出すのは簡単ではない。だが、重信はその役割を託されてベンチにいるはずだ。あの場面で成功させれば今後、相手はより一層、彼の足を警戒し、打者に対して直球系が多くなるなどプラスアルファの要素も出てくる。何より試合の流れが止まっている時は、ベンチがよどんだ水をかき回さなくては目の前の水は汚いままで何も起きない。体を張った陽のためにも、動きは必要だった。その直後に決定的な1点を失ったのは偶然ではないだろう。

 チーム内で選手個々にはそれぞれ立ち位置がある。選手自身も、そしてベンチもその役割を理解しないと前には進まない。約1か月ぶりの先発となった内海は4回2失点で降板。4回に2点目を失った直後に四球を出すなど、決して褒められた内容ではなかった。内海に代打を送り、攻勢をかけようとした高橋監督の用兵も理解できるが、先発投手の2失点は責任を負うものではない。大きな期待を持ってマウンドに送ったのなら「白黒つけるまでさあ、行ってこい」と続投させても良かった。

 自身4連敗で2軍落ちし、結果を出してはい上がった。この一戦にかける思いは相当なものがあったはず。もちろん、内海のために試合をしているわけではないが、あそこで代えてしまうと今後、使える戦力なのかも把握できず、何より本人が不安を抱えたまま今後を過ごすことになる。チーム内ではベテランで、尊敬されていい選手の一人。気持ちよく力を発揮させるためにも配慮は必要だ。

 自分の立ち位置を今以上に理解してほしいのは長野だ。この日はバットのヘッドが立ったスイングができて3安打したが、彼の力はこんなもんじゃない。調子が良くなくても、バットを短く持って何とかしようとしている坂本勇をどう見ているのか。2人は同年代で刺激し合ってここまで来た。「勇人はすごい」で済ませてはいけないし、高橋監督が使い続ける理由を考えなくてはいけない。

 私が監督だった12年間、松井と由伸、小笠原とラミレス、阿部と李承ヨプに村田は切磋琢磨(せっさたくま)して、認め合い、高めあってチームを押し上げた。坂本勇と長野も同じだ。いいところは見習ってともに成長してほしい。

 チームが苦しい時こそ、各選手が自分の役割を全うする。そこから本当の反撃は始まる。(前巨人軍監督)

最終更新:6/23(金) 16:35
スポーツ報知

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