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ユン・ソクホ監督、最近のK-POP人気は「文化コンテンツとしてうまく受け入れられたのでは」

6/16(金) 11:56配信

サンケイスポーツ

 日本での韓流ブームの火付け役となった韓国ドラマ「冬のソナタ」で知られる韓国のユン・ソクホ監督(60)が日本映画「心に吹く風」(17日公開)のメガホンをとった。北海道の大自然を舞台に大人の男女の純愛を描いたラブストーリー。意外にも同作がユン監督にとって初めての劇場用映画となった。公開を前にして来日したユン監督とヒロインを務めた女優、真田麻垂美(39)にインタビューした。

 製作・配給の松竹ブロードキャスティング(東京・築地)の会議室。ユン監督は帽子にスカーフというオシャレないで立ちで迎えてくれた。

 初めて映画に挑戦したユン監督は、「最初にご提案いただいた際はどうなるのか心の準備がなかったですが、結果的にとてもいい選択でした。人生を切り替えるとか自然について深く考えることができて精神的にとても成長できました」と笑顔を見せた。

 日本側の俳優やスタッフとのコミュニケーションについて聞くと、「ヨーロッパでも撮影をしたことがあるので基本的に葛藤はなかった。ただ、日本の俳優さんは演技が控えめなところがあって最初は戸惑いましたが、慣れないことを要求するのはよくないので流れに任せたら全体的なバランスがとれていて、私自身知らなかった自分のスタイルを発見できました」と満足そうに語った。

 北海道・富良野で撮影をしていたリョウスケ(眞島秀和)は、高校時代に愛し合っていた春香と偶然再会する。春香はすでに結婚していたが、2人の間に初恋の時の気持ちがよみがえり…。

 大自然の美しさを背景に「初恋を忘れられない大人の男女の純愛」を描いたが、“不倫”をどう描くのかによって作品の印象はまったく違ってくる。このあたりの判断についてユン監督は、「今回の映画は“偶然”がキーワードであるように、人間は何かの流れによって生きている。不倫という言葉は社会的、道徳的、法律的に見てできた用語にすぎない。偶然の出会いや愛に罪はない」と持論を展開。高校時代の恋人にひかれていく人妻という役どころに挑んだ真田も、「心の中にある熱い感情はいやらしいものではなく、純粋で何ものにも壊されないピュアさが春香の中に残っている。『いま結婚しているから』ということではない、当時の夢とか純粋なものが浮き彫りになったと思います」と春香の心を代弁した。

 その春香の表情やたたずまいが映画の印象を大きく左右するだけにまさに難役となったが、ユン監督は、「真田さんのまじめな性格が垣間見えたし、自分を見つけていく心理的な段階をとてもよく表現してくれました。純粋で美しい不倫映画っていうのは現実的ではないと感じる部分があるかもしれませんが、真田さんの好感度が映画に共感できる力になっていると思います」と真田を絶賛した。

 最後に、韓国のアイドルグループであるEXOや防弾少年団などが日本で精力的に活動を行い「ブーム再燃」と言われるほどの人気を誇っている。韓流ブームの大きな流れを作ったユン監督に最近のK-POP人気の所感をたずねると、「私がそれを診断するのは難しいですが、個人的には文化の差から感じられる相手の文化へのプラスアルファの好奇心があると思います。韓国の人の表現はエネルギッシュで、きっとそういう直接的な力強い表現がK-POPの歌手の皆さんから感じられて、文化コンテンツとしてうまく受け入れられたのでは」と解説していた。