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急成長「プロテオグリカン」、300億円市場へ

6/16(金) 17:18配信

健康産業新聞

 美容や関節などに有効とされる機能性素材「プロテオグリカン(以下PG)」市場が急拡大している。青森県が産学官連携で関連事業を推進したことが功を奏し、2020年の達成を目指した「260億円市場」は2015年度にクリアした。

■2020年、600億円市場目指す

 プロテオグリカンとは、コアタンパク質と糖鎖の一種であるグリコサミノグリカンが幹と枝のような一定様式で結合している分子の総称。炎症抑制作用や関節炎に対する効果など、多様な機能性が期待できる。

 1980年に青森・弘前大学医学部の高垣啓一教授らが本格的な研究を開始したものの、当時は1gで3000万円という高価な試料だった。

 量産化を模索していた高垣教授は、地元の有力企業・角弘と共同研究を開始。サケの鼻軟骨を酢に浸けやわらかくした青森の郷土料理「氷頭なます」にヒントを得て、安全な食用酢酸とアルコールのみを使用したサケ鼻軟骨PGの抽出方法を確立した。

 これにより、従来の1/1000のコストで大量の高純度PGを製造することが可能となり、角弘と一丸ファルコスが2009年に化粧品用原料、2010年に食品用原料の供給を開始した。

 青森県では2011年より、PGを核とした新産業振興基本戦略を策定し、2017年現在は「青森ライフイノベーション戦略セカンドステージ」として、産業振興と地域活性化を目的とした取り組みを実施している。

 産学官連携により大きな成果を挙げてきた“あおもりPG”は、地域資源を活用したイノベーション事業の成功例として高く評価されている。

 事業開始当初より関わる21あおもり産業総合支援センター・プロジェクトディレクターの阿部馨氏によると、「2020年に260億円」を目標としていた市場規模も、2015年度ですでにクリア。2016年度は約300億円に達する見込みで、今後は「2020年に600億円」を目指すという。

■「機能性表示食品」続々登場

 サントリーやダイドードリンコ、コーセー、ドクターシーラボなど大手企業の参入などもあり順調に市場を拡大してきたPGには、ここにきてさらに注目を集めるトピックスが満載だ。

 今年に入り、PG単独で機能性関与成分となる機能性表示食品が4品受理され、6月以降に順次発売となる予定。3月には米国で開催された展示会「ナチュラル・プロダクツ・エキスポ2017」で、一丸ファルコスの『プロテオグリカンF』が「最優秀原料賞」を受賞した。

 さらに拡大続くPG市場に対応するため、原料製造を担う角弘は工場拡張および新設備導入に踏み切った。生産能力はこれまでの約2.4倍となり、より安定した供給が可能となる。

 また、“あおもりPGマーク”の認証制度を運営する、青森県PGブランド推進協議会は昨夏、一般社団法人化。「あおもりPG推進協議会」としてリスタートを切った。同協議会では認証制度を継続して行い、県内企業を対象とした機能性表示食品セミナーの開催も予定している。

健康産業新聞

最終更新:6/16(金) 17:18
健康産業新聞

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