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シーケム、電極原料のニードルコークス値上げ

6/16(金) 6:02配信

鉄鋼新聞

 新日鉄住金化学の炭素事業の中核子会社シーケムは、電炉用電極の主原料ニードルコークスの販売価格を8年ぶりに値上げする。ニードルコークスは海外市場でも上昇が急。これが国内に波及した格好だ。今後、電極の価格上昇につながるのは必至で、電炉メーカーは副資材コスト上昇への対応を迫られそうだ。

 シーケムはニードルコークスの国内最大手。値上げは7月1日出荷分からで、値上げ幅は1キログラム当たり30円。同社が値上げするのは2009年以来、8年ぶり。
 ニードルコークスは今年に入り、中国市場を中心に価格が急騰している。中国ではいわゆる「地条鋼」の規制に伴い電炉へのシフトが進む中で電極需要が急増。加えてリチウムイオン電池の負極材向け需要も拡大しており、ニードルコークスは極端な品不足に陥った。
 シーケムのコークス事業は価格低迷の長期化が響き、採算悪化が続いていた。需要家への安定供給を継続するためには価格是正が必要と判断した。海外市況は足元でも上昇含みで推移しており、海外市況の動きを見ながらとなるが二次値上げも検討する。
 ニードルコークスの価格上昇によって電極価格も上昇する公算が大きい。電極は中国の「地条鋼」問題などもあって4月ごろから需給引き締まりが鮮明になっていた。中国政府は環境問題で電極メーカーに対する規制を強化。これも品不足に拍車を掛けている。
 米大手電極メーカーのGTIは今月、電極の販売価格を3割強値上げすると電炉メーカーに通達。欧米の電炉メーカーの間では、来年以降の電極の調達を懸念する声も出始めている。
 ニードルコークス、電極と値上げの動きが広がる中、電炉メーカーは今後、資材コスト上昇に直面しそうだ。国内の電極価格は4月に4年ぶりに上昇。今年度下期以降の価格交渉はこれからだが、値上げ要請が強まるのは必至で、コスト上昇への対応を迫られる。

最終更新:6/16(金) 6:02
鉄鋼新聞