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金塊密輸容疑で10人逮捕 消費税免れ利益か 千葉県警

6/16(金) 11:06配信

千葉日報オンライン

 韓国から成田空港経由で金塊計33キロ(約1億5千万円相当)を密輸しようとしたとして、千葉県警生活経済課と成田空港署、東京税関成田税関支署などの合同捜査班は15日、消費税法違反と関税法違反(無許可輸入未遂)などの疑いで、密輸グループトップで無職、早川和男容疑者(40)=東京都江東区=ら男女10人を逮捕した。同グループでは2014年11月ごろから金塊を密輸。合同捜査班では、これまでに少なくとも553キロ(約25億円相当)を密輸して2億円超を不法に得ていたとみて調べている。

 ほかに逮捕されたのは、資金の調達など買い付け責任者とされる会社役員、井上裕喜(52)=埼玉県朝霞市、無職、佐藤史幸(35)=東京都世田谷区、自営業、永島ジェームス史也(30)=同港区、風俗店従業員、田中基(45)=同練馬区、会社員、藤原卓美(38)=同足立区、運び役の面接担当で会社役員、田中聖(23)=横浜市緑区、運び役から金を受け取る回収役で塗装工、佐々木一広(44)=東京都世田谷区、金買い取り業者との仲介役で会社役員、三輪宣彰(52)=同板橋区、金購入先と売却先あっせん役で保険代理店業、ハーヴィー美香(49)=同狛江市=の9容疑者。

 逮捕容疑は、共謀し15年9月26日、成田空港で、金33キロをキムチなどの容器内に分けて隠し、東京税関成田税関支署に申告せずに金を密輸しようとし、消費税約1166万円の支払いを免れようとした疑い。早川容疑者は「お金が欲しかった」などと供述。8人が容疑を認め、ハーヴィー容疑者ら2人が「密輸とは知らなかった」などと否認している。

 捜査班によると、グループではSNSなどで金塊の運び役を募り、香港で購入した金塊を韓国・仁川空港のトランジットエリアで複数の運び役に手渡し、日本の関係者に届けるようLINEなどを使って指示。運び役を3便に分乗させ、1組ごとに8~9キロを機内に手荷物として持ち込ませていた。運び役には韓国での観光旅行客のカップルを装わせていた。日本到着後、税関のエックス線検査で発覚した。

 ホテル代、飛行機代なしの2泊3日の韓国旅行で報酬5万円として運び役を募集。早川容疑者は全体の1%で150万円、買い付け責任者は8キロで50万円、買い付け担当者は1キロ当たり約10万円、回収役が1人3万円、仕入れ仲介役が1キロ当たり1500円、売却仲介役が1キロ当たり9500円の報酬を得ていたという。

 同支署によると、金塊は中身を抜いたキムチ容器の中に粘土と一緒に入れ、本来の重さと同じになるようにしていた。14年以降、香港からの直行便での金の密輸が目立っており、グループでは発覚を免れるため、韓国を経由していたとみられる。

 国内では金を正規に輸入すると税関で消費税がかかる。このため密輸して消費税込みの価格で売却し、8%分の利ざやを稼ぐ事件が多い。消費増税された14年ごろから急増しているという。

 捜査班では、27~48歳の運び役の男女8人についても任意で調べている。同支署では今月末にも、早川容疑者らを関税法違反容疑で地検に告発する予定。